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創考喜楽

不思議の国の中国人

COLUMN

連載にあたって

はじめて中国の大地に足を踏み入れてから16年――。気が付けば、渡航回数は40回以上、訪れた町は100カ所以上にもなっていました。よくもまあ、これほど通い続けたものだと我ながら感心しているのですが、それは中国という超大国とそこに暮らす人々が、このコラムのタイトル通り、不思議な魅力と刺激に満ちていたからです。狭い日本でさえ、まだまだ行ってみたい場所がたくさんあるのですから、まして広大かつ多様な顔を持つ中国、とても40回くらいでは満足できません。この先も、僕のライフワークとして、暇を見つけては、せっせと中国に通い続けることでしょう。

 

日本のメディアで報道される中国人像は、声高に過激な反日スローガンを叫ぶ民衆であったり、札束を手に豪遊するリッチな観光客であったり、強大な軍事力をバックに覇権主義を振りかざす共産党政権であったりと、ネガティブなイメージばかりが先行している印象を拭えません。

 

しかし、こうした中国人像は、13億人口のほんの表層的な部分。尖閣諸島問題などで嫌中ムードが高まっているなか、この拙いコラムが、曇りのない目で中国の人と向き合うきっかけになってくれれば、と思っています。

著者プロフィール

内海 達志(うつみ たつし)さん略歴

 

1968年、札幌市生まれ。地元出版社勤務を経たのち、東京の中国語学校で学び、その後、湖南省長沙市へ。湖南師範大学に留学する傍ら、知人が経営する日本語学校で講師を務めた。中国渡航歴は50回以上。現在は主に中国の社会・文化・旅をテーマに、フリーライター、フリー編集者、フリー翻訳者として活動している。

主な著書は「中国『新語・流行語』小辞典―読んでわかる超大国の人と社会」(明石書店)、「狙った恋の落とし方。(非誠勿擾)オフィシャルガイドブック」(太陽)など。アイ・イーシーでは「やさしい中国語会話」「速習!接客中国語会話入門」「中国と中国人がわかる教科書100」コースを担当している。

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