教育業界の常識にQuestionを投げかけるメディア

創考喜楽

第4回 <会社の整理収納>
整理のリーダーを育てる

COLUMN

企業内整理に特化した新・資格とは

 今回は、オフィスの整理収納を促進するための具体的な対策をご提案しましょう。
一番の解決策は、手前味噌ながら企業分野を得意とする全国の整理収納アドバイザーにご依頼いただくことですが、できれば自社の社員主導で対策を講じたいという場合も多いことでしょう。

 

 その際に有効な二つの資格講座、「企業内整理収納マネージャー」と「オフィス環境診断士」の概要をご紹介します。どちらも企業内整理を実行する際の具体的手法やプロセスを身につけることができる講座です。

 両講座とも一日の受講で資格を取得できますが、事前に「整理収納アドバイザー2級」を取得し、整理収納の基本理論を学んでおくことが受講条件となります。

 

 

会社の整理を促進するリーダーを養成「企業内整理収納マネージャー」

 社内の5S推進活動や美化活動に携わる人の福音となる資格が2017年に登場しました。「企業内整理収納マネージャー」は、基本的な整理収納の考え方から導入・維持管理までを学べる資格であり、組織内の整理収納活動の陣頭指揮を執るリーダーの育成を目的としています。
 オフィスでの整理収納活動の進め方がわからない、整理で大きな効果を出したいなどの課題に応える方法を学べる、とても具体的な内容です。

 

 対象者は社内で5S活動などの陣頭指揮を執ることになった担当者の方、全社的な整理収納活動により快適なオフィスへと改善を進めたい方などで、公的な立場で整理の指導を行いたい方に最適な内容となっています。

 整理の促進者(ファシリテーター)としての立ち位置の確認から始まり、社員のモチベーション管理や作業のプロセス、成果の検証など、整理収納を企業に根付かせるための取り組みを総括的に学ぶことができます。

 

 社内の整理活動を空回りさせないために、人事担当・整理のリーダーには活動をスタートする前に、ぜひ自発的に受講していただきたい講座です。

 なお書類整理に特化したスキルも詳しく学びたい場合は、「ファイリング・デザイナー検定」を併せて取得するとよいでしょう。

 

 

*「企業内整理収納マネージャー」 詳細はこちら

 

 

問題点を数値で提示し改善をはかる「オフィス環境診断士」

 整理収納に取り組もうとする企業がまだあまり多くないのはなぜでしょうか。それは、整理収納の効果や業績との関連性が明確に見えにくいことが一因でしょう。
「オフィス環境診断士」は、オフィス環境のどこに問題があるのか、それにより何が阻害されているのかを数値とグラフで“見える化”し、働きやすい環境を実現するための対策を提案するための資格です。

 具体的には、オフィスチェッカーという新開発のアプリを活用して現場の生きた声を収集、結果を踏まえてオフィス環境を定量的・定性的に分析・把握し、効果的な対策を提案するノウハウとスキルを身につけます。
 社内の環境改善に役立つのはもとより、「オフィス環境診断士」として社外の顧客を対象に活動することも可能です。そのためには「整理収納アドバイザー1級」資格の取得が必要となりますが、オフィス環境改善のプロとして活躍する道が開けることになります。オフィスの設計やリフォーム関連の企業の方、コンサルタント会社の方等には、仕事に直結した資格といえるでしょう。

 

 

*「オフィス企業診断士」 詳細はこちら

 

 

 社内整理の推進を任された担当者の方は、日々とまどうことも多いことでしょう。あまりに厳し過ぎるルールを設定をしたり、社員のモチベーション管理を考えずに活動を行ったりするとなかなかうまくコトは運びません。
 ご紹介した資格講座等で企業内整理に役立つエッセンスを学んでおくことで、整理推進のハードルはかなり低くなるのではないでしょうか。

連載一覧

Copyright (C) IEC. All Rights Reserved.