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新入社員に贈る感動する・心に残る言葉|すぐに使える例文付きで紹介

新年度の始まりとともに新入社員を迎える場面は、企業にとっても大きな節目です。入社式や歓迎会、日々のやり取りの中で伝えるひと言は、新入社員の不安をやわらげ、自信ややる気を引き出す力を持っています。社長や役員、直属の上司、先輩といった立場ごとに、伝えるべきメッセージの内容や温度感も少しずつ異なります。
当記事では、立場別・シーン別に新入社員に贈りたい挨拶の言葉や名言を紹介します。どのような言葉を贈るべきか、迷っている方はぜひ参考にしてください。
【立場別】新入社員に贈る挨拶のメッセージ

入社式や初出勤の場で新入社員に向けて挨拶をする機会は、会社側にとっても貴重な時間です。メッセージを送る際は、あくまで主役は新入社員であることを意識し、自分の話ばかりにならないよう注意が必要です。長すぎるスピーチや専門用語の多用は避け、シンプルで分かりやすく、前向きな言葉を届けるのがよいでしょう。
以下では、社長や役員など立場別で新入社員に送る挨拶のメッセージの例文を紹介します。
社長
社長の挨拶は、会社全体の価値観や今後のビジョンを示しながら、新入社員のやる気を引き出すことが求められます。難しい言葉を使わず、会社のビジョンと社員への信頼を軸に、親しみやすさと期待を込めたメッセージにするのが理想です。また、新入社員にとっては緊張の中で聞く挨拶のため、励ましと安心感のある言葉選びがよいでしょう。
以下は、社長から新入社員へ贈る挨拶の一例です。
皆さん、本日はご入社おめでとうございます。今日から皆さんは当社の一員として、私たちの未来をともにつくっていく仲間です。 当社はこれまで、挑戦を続けることで社会に新たな価値を提供し続けてきました。これからの成長には、皆さんのような新しい視点とエネルギーがとても大切です。 初めての環境に戸惑うこともあるかもしれませんが、失敗を恐れず、自分の可能性を信じて進んでください。私たちは、努力し続ける人を全力で支える会社です。 皆さんの挑戦が私たちの会社を、そして社会を変えていきます。今後のご活躍を心から期待しています。分からないことがあれば、遠慮なく先輩や上司に相談してください。一歩一歩、確実に進んでいきましょう。 |
役員
役員の挨拶は、社長のメッセージを補完する位置づけとして捉えることがポイントです。あまりに長すぎたり、社長の話と内容が重複したりするのは避けましょう。会社の経営方針そのものではなく、経営視点からの現場への期待や組織全体としての姿勢を伝えることが求められます。
以下は、役員から新入社員へ贈る挨拶の一例です。
皆さん、ご入社おめでとうございます。役員の一人として、皆さんを心より歓迎いたします。 本日から皆さんは、社会人として新たな一歩を踏み出されます。学生時代とは異なり、自らの言動に責任を持ち、役割を果たす姿勢が求められます。自ら考え、行動し、チームと協力して進める姿勢を持ってください。 仕事は一人では成り立ちません。周囲との信頼関係を築き、助け合いながら物事を進めていくことが、皆さんの力を最大限に発揮する鍵になります。ぜひ、自分の意見を持ちながらも、周囲の声にも耳を傾けてください。 皆さんがそれぞれの現場で活躍されることを楽しみにしています。一緒に、より良い未来を築いていきましょう。 |
上司・管理職
上司・管理職からのメッセージは、配属されたばかりの新入社員にとって、最初に接する職場の“顔”としての役割を果たします。歓迎の気持ちとともに、部署での仕事の意義やチームとしての期待、また困ったときには頼っていいという安心感を伝えることが大切です。社長や役員と違い、より現場に近い目線からメッセージを届けることで、実務とのつながりを感じてもらえるようにしましょう。
以下は、上司・管理職から新入社員へ贈る挨拶の一例です。
こんにちは。私は営業部のマネージャーを務めております、〇〇と申します。皆さんが本日から私たちのチームに加わってくださることを、とても嬉しく思います。ようこそ、営業部へ。 これから皆さんは、当社のサービスや製品をお客様に届けるという、大切な役割を担っていただきます。営業の仕事は決して簡単ではありませんが、お客様からいただく「ありがとう」の言葉が、何よりのやりがいになります。 私たち営業部では、「チームで支え合う姿勢」を大切にしています。最初は戸惑うことも多いと思いますが、私や先輩たちがしっかりサポートしますので、どうぞ遠慮なく頼ってください。困ったときは声をかけ合い、喜びも成果も分かち合える、そんな関係を一緒に築いていきましょう。 今日から、どうぞよろしくお願いします。 |
先輩
新入社員に向けた挨拶では、年齢や立場の近い「先輩社員」だからこそ伝えられる等身大のメッセージが大切です。自身の入社当初の経験に触れたり、不安や緊張に寄り添うような言葉を届けたりすることで、相手に安心感を与えられます。
あくまで頼れる一方で親しみやすい存在として、適切な距離感を保ちつつも、温かく支える姿勢を伝えることが大切です。
皆さん、入社おめでとうございます。私はちょうど1年前に入社した先輩社員の〇〇です。 1年前の私は、分からないことばかりで不安や緊張でいっぱいでした。でも、周囲の先輩たちが丁寧に教えてくれたおかげで、少しずつ仕事に慣れ、今では毎日がとても充実しています。 今日の皆さんも、きっと同じようにドキドキしているのではないでしょうか。でも大丈夫です。分からないことがあれば、遠慮なく聞いてください。分からないままにするより、「分かること」が増えると、仕事がどんどん楽しくなりますよ。 私もできる限りサポートしますので、安心して一緒に一歩ずつ前に進んでいきましょう。これからどうぞよろしくお願いします。 |
【シーン別】新入社員に贈りたい一言

新入社員と接する場面は、日々の業務の中で多く訪れます。初日の挨拶、失敗したときの声かけ、頑張っている姿へのねぎらいなど、ちょっとした一言が新人の背中を押すきっかけになることも少なくありません。
ここでは、シーンごとに伝えたいメッセージ例を紹介します。
新入社員歓迎会で挨拶する
新入社員歓迎会では、緊張している新人に向けて、職場の雰囲気を伝えたり安心感を与えたりする一言が喜ばれます。形式ばりすぎず、やさしい口調で話すことがポイントです。
■丁寧なスタイル 改めまして、ご入社おめでとうございます。皆さんが私たちの仲間になってくださったことをとてもうれしく思います。不安なこともあると思いますが、何かあれば気軽に声をかけてください。一緒にがんばっていきましょう。 ■少しフランクなスタイル 新しい仲間が増えて本当にうれしいです!まだ慣れないことも多いと思いますが、先輩たちもみんな通ってきた道です。遠慮せずに頼ってくださいね。一緒に楽しく働きましょう! ■ユーモアを交えたスタイル ようこそ〇〇チームへ。私たちは仕事も真剣に、でも笑いも大事にするチームです。仕事のことで悩んだら、まずはお昼ご飯を一緒に食べましょう。それが最初の相談窓口かもしれません! |
仕事について激励する
新入社員が業務に取り組む中で期待や緊張、不安を感じたとき、背中を押してくれるような一言をもらえたら大きな励みになります。言葉の温度感や伝えるタイミングによって、激励の言葉は新入社員の心に強く残ります。相手の状況を見ながら、寄り添う姿勢で声をかけていくことが大切です。
■成長を促すスタイル 最初はうまくいかないことがあって当然です。それは成長している証拠です。できることが少しずつ増えていく喜びを、ぜひ味わってください。私たちも全力でサポートします。 ■挑戦を歓迎するスタイル 失敗を恐れず、いろんなことに挑戦してください。挑戦の中にこそ成長のチャンスがあります。フォローするのが先輩の役目ですから間違えても大丈夫! ■共感と寄り添いのスタイル 慣れないことばかりで大変だと思いますが、無理せず自分のペースで一歩ずつ進んでください。私も入社当初は毎日が手探りでした。一緒に頑張っていきましょう。 |
組織の一員としての自覚を促す
新入社員が職場に早くなじみ、自信を持って行動できるようになるためには、「自分も組織の一員なのだ」という意識を持つ必要があります。その自覚は、責任感やチームワークを育む第一歩となります。
■責任感を促すスタイル 今日からあなたも私たちの大切な仲間です。小さな仕事にも責任を持って取り組んでください。どんな仕事もチームの成果につながっているという意識が大切です。 ■役割意識を育てるスタイル 社会人としての第一歩は、自分の役割を理解することです。自分に求められていることを考えながら、ひとつずつ経験を積み重ねていきましょう。 ■チームワークを意識させるスタイル 組織は一人ひとりの力で成り立っています。あなたがいてくれることが、チームにとって大きな意味を持ちます。遠慮せずにどんどん関わっていってくださいね。 |
落ち込んでいるときに寄り添う
仕事に慣れない新入社員が挫折したときに必要なのは、叱責よりも「気にかけている」「一人じゃない」という温かい言葉です。声のかけ方ひとつで、本人の立ち直り方やその後の行動が大きく変わります。
■共感と安心感を伝えるスタイル 誰でも最初はうまくいかないものです。私も同じように失敗ばかりでした。一緒に少しずつ成長していきましょう。 ■成長のきっかけに変えるスタイル 今回の経験は、今後にきっと活きてくるはずです。落ち込む気持ちも大切ですが、次にどう動くかも同じくらい大切です。 ■寄り添いながら前を向かせるスタイル つらいときは一人で抱え込まないでくださいね。何かあれば、いつでも話してください。しっかりサポートします。 |
相手を褒める
新入社員の成長や頑張りに気づいたときは、ぜひ言葉にして伝えましょう。些細な一言でも、相手にとっては大きな励みになります。「すごいね」「よかったよ」だけでなく、できるだけ具体的な行動に触れ、本人の努力や工夫を認めるような言い方を意識しましょう。
■取り組み方を褒めるスタイル 今日の報告書、とても読みやすかったよ。構成が分かりやすくて、細かい部分まで気を配っているのが伝わってきました。 ■変化や成長を伝えるスタイル 最近、すごく話し方がしっかりしてきたね。前より堂々としていて、自信がついてきたのが分かります。 チームへの貢献を褒めるスタイル 分からないところをきちんと確認してくれてありがとう。その姿勢、とても大事だと思います。安心して任せられるよ。 |
相手との距離を縮める
新入社員との信頼関係を築くには、形式ばらない一言が効果的です。相手の緊張をやわらげ、会話のきっかけをつくるような声かけを意識しましょう。
■気軽な話題から入るスタイル 今日のお弁当すごくおいしそうだね。自分で作ってるの?おすすめのお店とかあったら教えて! ■共通点を探るスタイル そのスマホケース、いいデザインだね。実は同じメーカーの持ってるんだ。使いやすいよね! ■気配りを伝えるスタイル もし仕事のことで聞きにくいことがあったら、休憩中でも気軽に話しかけてね。できるだけ力になりたいと思ってるから。 |
新入社員研修での挨拶の例文

新入社員研修は、会社の一員としてのスタートを切る大切な場面です。研修の場で交わす挨拶には、第一印象や今後の人間関係に影響を与える力があります。ここでは、新入社員研修のさまざまなシーンで役立つ挨拶の例文を紹介します。
外部講師を招いた新入社員研修の挨拶文例
外部講師を招いた研修では、研修の開始時に講師への敬意と参加者への前向きな姿勢を表す挨拶が求められます。講師との協力体制を意識づけるとともに、新入社員にとって学びの姿勢を整える意味合いもあります。挨拶は簡潔かつ丁寧に、感謝と目的意識を込めて伝えましょう。
皆さん、おはようございます。 本日の新入社員研修では、外部からお招きした講師の〇〇様をお迎えし、貴重なお話をうかがう機会を設けております。〇〇様、本日はご多忙の中、誠にありがとうございます。 社会人としての第一歩を踏み出した皆さんにとって、今日の講義は仕事に対する姿勢や考え方を深める良い機会になるはずです。ぜひ、積極的に耳を傾け、これからの業務に生かせるヒントを多く得てください。 限られた時間ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。 |
社内研修の挨拶文例
社内で行われる新入社員研修では、会社の雰囲気を感じてもらうとともに、「これから社会人として学ぶべきことがある」という意識を育てる必要があります。挨拶では社員としての第一歩を踏み出す期待感と、仲間として迎える温かさを伝える言葉が求められます。
皆さん、おはようございます。本日より社内研修を担当する〇〇部の△△です。 この研修は、皆さんが社会人としてのスタートを切るための大切な準備期間です。私たちの会社が大切にしている考え方や業務の基本などを一緒に学びながら、これからの仕事に少しでも自信を持って臨めるよう、全力でサポートしていきます。 不安や疑問があれば、遠慮せずに質問してください。一人ひとりのペースに合わせて、安心して学べるよう心がけていきます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
オンライン研修の挨拶文例
オンラインで実施される新入社員研修では、直接顔を合わせられない分、言葉遣いや表情、雰囲気づくりが大切です。画面越しでも「歓迎している」「安心して参加してほしい」というメッセージが伝わるよう、落ち着いた語り口と簡潔で分かりやすい言葉を選びましょう。
皆さん、はじめまして。本日からオンライン研修を担当いたします〇〇部の△△です。 この数日間は、画面越しではありますが、皆さんとしっかりコミュニケーションをとりながら進めてまいります。分からないことや気になることがあれば、チャットやマイクを使っていつでも声をかけてくださいね。 研修は「正解を学ぶ場」ではなく、「安心して試せる場」だと思っています。どうぞ気負わず、楽しみながら参加してください。それでは、よろしくお願いします! |
新入社員に贈りたい感動的な・面白い名言

新しい環境に飛び込んだばかりの新入社員にとって、言葉の力はときに大きな支えとなります。以下では、社会人としての姿勢や働く意義を考えるきっかけとなる、感動的かつ印象的な名言を紹介します。
「君らの立場は一新入社員やな。しかし、意識は社長になれ」(松下幸之助)
パナソニックの創業者・松下幸之助氏が新入社員に贈った言葉として知られる名言です。立場は新入社員であっても、会社全体を見渡す「経営者の視点」を持つことが大切だというメッセージが込められています。
まだ経験が浅いからこそ自分の立ち位置を限定せず、大きな意識で仕事に向き合ってほしいという激励の意味が込められた一言です。
「よく覚えとけ。現実は正解なんだ」(立川談志)
理想と現実が違うことに、戸惑うこともあるでしょう。でも社会では、「正しいと思うこと」よりも「今、目の前で起きていること」が優先される場面が多々あります。
談志氏のこの言葉は、どんな現実であってもまず受け止め、その中でどう動くかを考えよ、というメッセージです。新入社員にとっては、柔軟な思考と前向きな姿勢を持つヒントになります。
「あのね、いい方を選ぶんじゃなくて、あなたが思う方を選ぶのよ」(ムーミン)
この言葉は、「どちらが正しいのか」「失敗しないのはどちらか」と迷ったときに、他人の評価や一般的な正解ではなく、自分自身の気持ちに素直に従うことの大切さを伝えています。新しい環境に飛び込んだばかりの新入社員にとって、自分の選択に自信を持つことは大きな支えになります。
たとえすぐに「正解」が見えなくても、「自分が信じた方」を選び続けることで、やがて自分だけの道が形づくられていくでしょう。
「商人は水であれ」(岡藤正広)
この言葉を残した岡藤正広氏は、伊藤忠商事の元社長・会長を務めた経営者で、現場感覚を重んじるリーダーとして知られています。「水のように柔軟であれ」という言葉は、社会の流れや時代の変化を敏感に感じ取りながら、多様なお客様のニーズに臨機応変に応えていく柔軟な感性を持つことの大切さを伝えています。
環境が変わっても自分らしさを保ちつつ、しなやかに対応できる力は、社会人として大きな武器になるでしょう。
「牛乳で言ったら確実に腐っている。しかし、ヨーグルトで言ったらできたて」(吉田敬)
お笑い芸人・ブラックマヨネーズの吉田敬さんのこの言葉は、物事は見方によって大きく変わるという本質を突いています。ある環境ではネガティブに映ることも、視点を変えれば立派な個性や強みになります。
新入社員として新しい世界に飛び込んだばかりのとき、自分の性格や価値観に不安を抱える瞬間もあるでしょう。しかし、自分の感性を否定せず前向きな角度から捉え直す力が、個性を「武器」に変える第一歩になります。
まとめ
新入社員の入社は、職場全体に新たな風を吹き込む特別な機会です。社長や役員からの力強いメッセージは会社の価値観を伝える役割を担い、上司や先輩の言葉は、現場での安心感や信頼関係を築く第一歩となります。また、歓迎会や研修、業務中のふとした瞬間にかける一言も、新入社員の背中をそっと押す大切な要素です。
新入社員を励ましたり激励をしたりするときは、相手の立場に寄り添いながら、前向きに仕事へ向き合えるような言葉を届けましょう。上司や先輩からもらった言葉は、新入社員にとっての心強い道しるべになります。
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