どこからがセクハラになる?セクハラ発言一覧と対処法を徹底解説

セクハラ発言をする人

この記事は2024.4.3に公開した記事を再編集しています
2026年9月14日更新

セクハラ(セクシュアルハラスメント)とは、性的な言動によって他人を不快にさせる行為です。これには明確な性的な内容を含む発言だけでなく、性的な意味合いを含む可能性のある言動も含まれます。

当記事では、どこからがセクハラと言える発言なのかといった内容や、セクハラとなる発言の一覧を取り上げます。無意識のうちにセクハラ加害者になってしまわないためにも、ビジネスパーソンの基礎知識としてしっかり内容を押さえましょう。

Q. セクハラかどうか迷う発言は、何を基準に判断すればよいですか?
A. 発言した側の意図だけでなく、内容や頻度、相手との関係、発言された場面、その後の反応などを踏まえて判断します。特に、相手が嫌がっているのに繰り返した場合や、発言によって職場で苦痛を感じたり、働く意欲が低下したりした場合は、セクハラと判断される可能性があります。「冗談のつもりだった」「褒めただけ」と考えるのではなく、相手がどう受け取るかを意識することが大切です。

目次

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どこからがセクハラと言える発言なのか

セクハラ発言する女性上司

セクシュアルハラスメント(セクハラ)は、相手の意に反する性的言動を指し、1989年には新語・流行語大賞に選ばれるほど社会的に認知された問題です。男性が女性に対して行うセクハラだけでなく、男性に対する女性からのセクハラ、同性間のセクハラも含め、幅広く取り上げられるようになっています。セクハラは相手の尊厳を傷つけ、安全で快適な職場環境を阻害する行為です。

厚生労働省では、セクハラ発言の判断基準について、以下のように示しています。

【セクハラ発言の判断基準】
 ● 継続性または繰り返しが要件となるものの場合、以下のケースは就業環境が害されていると判断し得る
   ○ 明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態
   ○ 心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合
 ● 被害を受けた労働者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準とする
 ● 被害を受けた労働者が男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とする

※出典:厚生労働省「事業主の皆さん 職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!」

セクハラと認定される基準は、性的な言動が相手に不快感を与え、職場での苦痛や働く意欲の低下を引き起こす場合です。

一方で、セクハラを判断することは容易ではありません。昇進や降格などの不利益を条件とした性的要求を含む対価型セクハラは比較的判別可能です。一方で、職場内での発言や身体的接触、掲示物などによる環境型セクハラは、受け取り方に個人差があるため、判断がより難しいと言えます。

セクハラを含むハラスメント問題は、加害者と被害者間での認識のずれが大きく、軽い冗談が相手にとっては大きな苦痛となる場合があります。そのため、個々が普段の言動を振り返り、無意識にセクハラを行っていないか、自覚することが重要です。

セクハラとなる発言の一覧

セクハラを未然に防ぐためには、経営者や人事・労務担当者、管理職の方だけでなく、全従業員がセクハラとみなされるケースについて理解し、会社全体で啓蒙していく必要があります。以下では、セクハラとなる発言について具体例を紹介します。

性的な内容についての質問

【発言例】
 ● スリーサイズを教えて?
 ● 子供はまだできないの?
 ● お前童貞じゃないのか?

性的な質問は個人の最もプライベートな情報に踏み込むものであり、プライバシーの重大な侵害を意味します。軽い気持ちや冗談であっても、口に出すのは避けましょう。

外見や身体的特徴についての発言

【発言例】
 ● 太りすぎだ
 ● お尻が大きいね
 ● エロいね
 ● 貧乳だよね
 ● ムキムキでセクシーだね

悪口に聞こえる発言だけでなく、たとえ褒め言葉であっても、外見や身体的特徴に関する発言は、特定の性別に対する偏見や差別につながります。たとえば、女性に対して「太ったね」のような発言は、女性は細いほうが良いというような偏見を助長しています。

また、外見や身体的特徴に関する発言は、相手を性的な対象として見ているとみなされる可能性があります。特に、容姿や体型を褒めるような発言は、性的魅力を感じているというメッセージと受け取られる可能性があり、セクハラとみなされるリスクが高くなる点に注意が必要です。

容姿を褒める発言

【発言例】
 ● 美人になったね
 ● いいにおいがするね
 ● スタイルがいいね
 ● 可愛いね
 ● イケメンだね
 ● マッチョだね
 ● ダイエットした?見違えて見えるね

容姿を褒めることがセクハラとなるかどうかは、状況や相手との関係性によっても異なります。たとえば、親しい友人同士であれば、当然容姿を褒めることが許される場合もあります。しかし、職場や学校など、フォーマルな場では、たとえ親しい関係であっても、容姿を褒める発言は避けるのが賢明です。相手から好意を期待したり、性的な関係を迫ったりする意図があったりすると誤解される可能性もあるので、避けるべきでしょう。

容姿や服装について過度に指摘する発言

【発言例】
 ● スカートが短すぎる
 ● 最近太ったんじゃない?
 ● ガリガリすぎるから、もっと食べなさい
 ● おめかししてるけどデートでもするの?
 ● 今日びしっと決まった服装だね、この後デートでもするの?
 ● 最近垢ぬけたよね、何かあったの?

容姿や服装は、個人の自由な意思で選択するものです。それを過度に指摘することは、相手のプライバシーを侵害する行為となります。業務上必要な指摘の場合は、感情的に言葉を発するのではなく、会社の指針に沿って言及すべきです。

性別や年齢についての偏見

【発言例】
 ● 女性はやっぱり気が利くね
 ● 男ならこれくらいできなくてどうするんだ
 ● 若いんだから酒くらい飲めるでしょ
 ● 若い女は無責任で困る
 ● 男が育休を取る必要はないよね
 ● もう40すぎたんだから、老害だよね
 ● これだから男はダメなんだ

性別や年齢についての偏見に基づいた発言や行動も、相手を不快にさせることがあります。性別や年齢に関係なくすべての人を対等に扱うこと、固定観念にとらわれず、多様な価値観を受け入れることが大切です。

性別や年齢・容姿に関する差別的発言

【発言例】
 ● ジジイ、ババア
 ● おっさん、おばさん
 ● デブ、ブス、ハゲ
 ● ボンキュッボン
 ● おかま、ホモ

性別や年齢・容姿に関する差別的発言も、当然ハラスメントに該当します。会社でさまざまな人たちと仕事をする上で、冗談であったとしてもこのような言葉を発するべきではなく、会社として厳格な対処が必要でしょう。

性的な噂話

【発言例】
 ● 〇〇さんは不倫してるんだって
 ● 〇〇と〇〇がホテルに行っているところを見かけた
 ● 〇〇は男遊びが激しいらしいよ

根も葉もない噂話を会社内に広めることも、セクハラに該当します。たとえ事実であっても公の場でそのような話をすることは不適切であり、自分へのリスクも大きいので、避けるべきです。

職場でのわいせつな発言

【発言例】
 ● あのお客さん、スカート短くていいね
 ● イライラしてるけど生理?
 ● この写真(卑猥な写真)、見てみてよ

業務中だけでなく、宴会など無礼講の場であっても、わいせつな発言は当然セクハラとなります。

私生活に踏み込む発言

【発言例】
 ● 30すぎてまだ結婚しないの?
 ● 彼氏はいる?
 ● 彼女とどんなことして遊んでいるの?
 ● 最近元気ないけど、もしかして別れた?

誰かと交際しているか、結婚しているか、子どもがいるかなど、私生活に関する情報は、個人のプライバシーに関わる内容です。相手の許可なく、そのような情報を聞き出すことは、プライバシーの侵害となります。

また、職場において、上司が部下の私生活に過度に干渉することは、パワハラにつながる可能性があります。プライベートな時間に連絡を取ったり、プライベートな情報を開示させようとしたりすることは、部下の精神的な負担になる可能性があるので注意してください。

ちゃん付け・くん付け

【発言例】
 ● 〇〇ちゃん、〇〇くん
 ● ねえちゃん、新人くん

女性に対する「ちゃん付け」は、女性を子ども扱いしたり、軽視したりするニュアンスが含まれます。また、女性は男性よりも弱い存在という考えに基づいているため、性差別とみなされる可能性が高いです。男性に対する「くん付け」も、男性を子ども扱いしたり、未熟な存在とみなしたりするニュアンスが含まれます。

現代社会では、男女平等やジェンダーフリーの意識が高まっています。 そのため、性差別的なニュアンスを含む「ちゃん付け」や「くん付け」は、時代錯誤な表現とみなされるでしょう。もちろん、相手との親密度や状況によっては、「ちゃん付け」や「くん付け」が問題ない場合もあります。 ただし、相手が不快な表情をしたり、嫌な反応を示したりした場合は、すぐに呼び方を変えるようにしましょう。

職場外での付き合いではどこからがセクハラになる?

セクハラ発言

勤務時間外の付き合いでも、実質的に職務の延長と考えられる場では、行為の内容によってセクハラに当たる場合があります。ここでは、具体的なケースを4つ解説します。

※出典:あかるい職場応援団「セクシュアルハラスメント」

断られているのに何度もデートや食事に誘うのはセクハラになる

相手が断っているのに、食事やデートへ繰り返し誘う行為は、セクハラに当たる可能性があります。勤務時間外でも、上司と部下など仕事上の関係を背景に行われれば、セクハラとして問題になる場合があります。

たとえば、「二人で食事に行こう」と何度断られても誘い続けたり、業務後に私用のSNSで繰り返し連絡したりするケースです。相手が明確に断っている場合だけでなく、返事を避ける、話題を変えるなどの反応が続く場合も、無理に誘い続けないことが大切です。誘う側に悪意がなくても、相手の意思や反応を尊重する必要があります。

※出典:厚生労働省「上司から同僚から社内から社外から…… 調査から読み取る 職場におけるハラスメント対策」

付き合いが評価や待遇に反映される場合はセクハラになる

職場外の付き合いを断ったことを理由に、評価や待遇で不利益を受ける場合は、対価型セクハラに当たる可能性があります。対価型セクハラとは、意に反する性的な言動を拒否・抵抗したことで、解雇・降格・減給などの不利益を受けるものです。

たとえば、上司から交際や性的な関係を求められ、断った後に人事評価を下げられたり、昇進の対象から外されたり、不利益な配置転換をされたりするケースが該当します。仕事上の権限を背景に私的な付き合いを求め、その対応を評価や待遇に結び付ける行為は問題になります。

無礼講の場でも行き過ぎた行為はセクハラになる

忘年会や懇親会などで「今日は無礼講」と言われても、性的な言動が許されるわけではありません。飲酒の場では、会話が私生活や恋愛の話題に広がったり、余興のつもりで行為がエスカレートしたりすることがありますが、相手が不快に感じる性的な言動はセクハラに当たる可能性があります。

たとえば、恋人の有無や性生活をしつこく聞く、性的な冗談を繰り返す、余興として身体に触れるといった行為です。会社の宴会など、実質的に職務の延長と考えられる場では、勤務時間外でも職場のセクハラとして扱われる場合があります。

お酌やデュエットの強要はセクハラになる

職場の宴会や二次会で、お酌やカラオケのデュエットを相手の意思に反して求める行為は、セクハラに当たる可能性があります。業務時間外の酒席でも、職場の人間関係や上下関係を背景に参加している場では、私的な集まりとは言い切れません。

上司の隣に座るよう指示してお酌をさせたり、断っているのにデュエットやチークダンスを求めたりするケースなどが該当します。「宴会だから」「盛り上げるため」といった理由があっても、本人が望んでいない行為を強いることは避け、相手の意思を尊重する必要があります。

※出典:厚生労働省「セクシュアル・ハラスメントの防止等に関する規程」

就活の場面で起こりやすいセクハラ発言の例【2026年10月よりセクハラ対策が義務化】

セクハラに毅然とした態度

2026年10月1日から、企業には就活中の学生など求職者に対するセクハラ防止措置が義務付けられます。ここでは、採用活動で避けるべき発言や行為を解説します。

※出典:あかるい職場応援団「求職者等に対するセクシュアルハラスメントとは」

恋人の有無や結婚予定などの面接と無関係な質問

面接では、仕事の能力や適性と関係のない恋愛・結婚などの私生活について、必要以上に踏み込んで尋ねることは避けるべきです。性的な事実関係を尋ねる発言によって求職者が苦痛を感じ、求職活動に支障が生じた場合は、求職者等に対するセクハラに当たる可能性があります。たとえば、次のような質問が挙げられます。

【発言例】
 ● 「恋人はいるの?」
 ● 「結婚する予定はある?」
 ● 「どんな人と付き合っているの?」

上記のような質問は、応募者に「答え方によって採否に影響するのでは」と感じさせることがあります。特に恋愛や結婚は私生活に深く関わるため、面接という立場の差がある場では、答えづらさや心理的な負担につながりやすい話題です。

相手の容姿など仕事と無関係な部分へのコメント

面接で、応募者の容姿や体型について性的な意味合いを含むコメントをすると、求職者等に対するセクハラに当たる可能性があります。褒める意図でも、「外見を評価されている」「性的な目で見られている」と受け取られることがあります。次のような発言です。

【発言例】
 ● 「スタイルがいいね」
 ● 「その服、色っぽいね」
 ● 「見た目が好みだよ」

こうした発言は、応募者に「採否にも外見が関係するのでは」と感じさせ、面接への不安を強めるおそれがあります。身体的特徴や性的な魅力への評価は、仕事上の評価とは切り離して考える必要があります。

採用支援を口実とした食事の誘いや個別の呼び出し

採用支援や就活相談を理由に、求職者を私的な食事へ繰り返し誘ったり、必要性の薄い個別の呼び出しを行ったりすることは、求職者等に対するセクハラに当たる可能性があります。支援を受ける側は、選考への影響を気にして誘いを断りにくい場合があります。たとえば、次のような発言です。

【発言例】
 ● 「就活の相談に乗るから二人で食事に行こう」
 ● 「選考のアドバイスをするから個別に会おう」
 ● 「今後の採用について話したいから夜に会おう」

採用支援という名目があっても、私的な誘いを繰り返したり、二人きりになる状況を求めたりすれば、相手に大きな心理的負担を与えることがあります。

採用を対価にした性的な誘い

採用や選考上の便宜と引き換えに性的な関係を求める行為は、求職者等に対するセクハラに当たる可能性があります。採用する側の立場を利用した誘いは、求職者に「断れば不利になるかもしれない」と感じさせ、拒否しにくくなります。

【発言例】
 ● 「内定を出す代わりに付き合ってほしい」
 ● 「選考を有利にするから、二人で会おう」
 ● 「採用してほしいなら、ホテルに行こう」

脅しがなくても、採否への影響をほのめかして性的な誘いに応じさせようとする言動は問題です。求職者の立場につけ込み、意思決定をゆがめる行為になり得ます。

セクハラ加害者にならないための言葉遣いの例

セクハラ加害者にならないためには、容姿や私生活、性別ではなく、相手の仕事や行動に目を向けた言葉遣いが大切です。ここでは、意識したい5つのポイントを解説します。

見た目に関する意見を述べない

たとえば、「今日、肌の調子悪い?」「痩せた?かわいく見えるよ」などの発言は、たとえポジティブな意図で行われたとしても、相手によっては外見を評価されることにストレスを感じる場合があります。特に職場などの公的な場では、相手の能力や成果に焦点を当てたコミュニケーションを心がけ、外見に言及することは避けるべきです。

プライベートに踏み込まない

相手のプライベートに関する質問やコメントもセクハラとなり得ます。たとえば、「週末は誰と過ごしたの?」や「恋人はいるの?」といった個人的な生活に踏み込んだ質問は、相手によってはプライバシーの侵害と感じられる可能性があります。職場での会話は、仕事の内容や共通の趣味など、相手が快適に感じる範囲での話題にとどめることが重要です。

性別を理由にした発言をしない

性別に基づいたステレオタイプや偏見を反映した発言は、セクハラとみなされることがあります。たとえば、「女性は感情的になりがちだから」「男性は仕事が雑だよね」といった性別を一般化したコメントは、職場での性差別につながる可能性があるため避けるべきです。人はそれぞれ個性的であり、性別によって能力や性質が決まるわけではないことを理解し、尊重する態度が大切です。

仕事上の成果や行動に焦点を当てて褒める

職場で相手を褒めるときは、容姿や性別ではなく、仕事上の成果や具体的な行動に焦点を当てます。「説明が分かりやすくて助かりました」「期限より早く仕上げてくれて助かりました」「お客様への対応が丁寧でした」のように、何が良かったのかを具体的に伝えると、相手も評価された点を理解しやすくなります。

「かわいいね」「女性らしい気配りだね」など、容姿や性別に結び付けた褒め方は避け、本人が実際に行った仕事や工夫を言葉にすることが大切です。成果や行動を基準に伝えることで、仕事上の評価として受け取られやすくなり、相手への敬意も伝わりやすくなります。

たとえ親しい関係でも相手が嫌がる言葉を繰り返さない

親しい同僚や長く一緒に働いている相手でも、嫌がっていると分かった言葉は繰り返さないことが大切です。冗談や親しさを表すつもりでも、受け止め方には個人差があり、本人の意図とは関係なく相手を不快にさせることがあります。

たとえば、相手が嫌がっているのに「色っぽいね」「彼氏できた?」などと何度も言ったり、以前は笑って受け流していたから大丈夫だと思い込んだりするのは避けましょう。相手が拒否したり、嫌がっている様子を示したりしたら、その時点で同じ言動をやめます。明確に「嫌だ」と言われなくても、表情や反応が変わった場合は相手の受け止め方に配慮することが必要です。

セクハラ被害のかわし方はない|セクハラへの対処法

対処法

セクハラ被害のかわし方はなく、かわす必要もありません。むしろ、一般的な職場において被害者がセクハラをかわしてしまうとさらにエスカレートする可能性があるため、以下のような対処をすることが大切です。

1毅然とした態度で拒否する
2信頼できる上司や社内の窓口に相談する
3外部の機関に相談する

以下では、それぞれの方法について具体的に解説します。

毅然とした態度で拒否する

セクハラを受けたときは、毅然とした態度で拒否することが重要です。「ハラスメント行為を受けたことを明確に伝える」「ハラスメント行為をやめるように要求する」「今後そのような行為をしないよう警告する」ことを意識しましょう。

具体的な例としては、下記の通りです。

【セクハラへの対処例】
 ● 「これはセクハラです。やめてください。」と、はっきり言う
 ● 「不快です。二度としないでください。」と強い口調で伝える
 ● 「あなたの行為は許せません。会社に報告します。」と警告する

また、その場の状況や会話を記録しておくことも大切で、後に証拠として利用できる可能性があります。メールやメッセージのやり取りがあれば保存し、目撃者がいればその証言を得ておくことも有効です。セクハラは決して許される行為ではありません。 毅然とした態度で拒否し、証拠を残して、適切な対応をしましょう。

信頼できる上司や社内の窓口に相談する

セクハラを受けた場合は、1人で悩まずに、周囲に相談しましょう。

会社は、労働者が安全に働ける環境を提供する義務があります。また、相談することで、セクハラを受けた事実を記録でき、後の対応に役立ちます。具体的な日時・場所・内容・加害者の言動などをメモしておくとよいでしょう。

信頼できる上司や人事部、あるいはセクハラ相談窓口など、問題を扱うための機関や人物に相談することで、事態が客観的に評価され、適切な対応が取られる可能性が高まります。

外部の機関に相談する

会社や上司に相談しても問題が解決しない場合、外部の機関に相談することで、会社や加害者に対してより強い対抗手段となります。各都道府県の労働局や都道府県労働委員会、法テラス、弁護士やNPO法人などの専門家は、セクハラ問題に関する豊富な知識と経験を持っており、被害者にとって最適な解決策を提案してくれます。

相談する際には、できるだけ詳細な情報を準備し、発生したセクハラの状況やこれまでの経緯を明確に伝えることが重要です。外部機関に相談することで、問題の公正な評価や、場合によっては法的手段を含む解決策を模索することが可能になります。また、「みんなの人権110番」など、機関によっては匿名での相談や情報提供も可能な場合もあり、被害者が安全かつ信頼できる環境で相談できるようになっているので安心です。

【事例付き】会社がするべきセクハラへの対策方法

体に触れる・わいせつな発言をするといったセクハラは、本人が気づいていない場合もあり、全社的に対策をする必要があります。本人が自分のセクハラ行為に気づくためには、他者との感じ方の違いを認識するのが重要です。

『他者とのハラスメントの「感じ方」の違いを認識するツール「Gapgraph」』について詳しくはこちら

以下では、会社が行うべきセクハラへの対策方法について解説します。

ハラスメントへの対策方針を明確にする

会社がセクハラへの対策として取り組むべきことの1つは、ハラスメントへの対策方針を明確にすることです。従業員にセクハラに対する会社の姿勢を明確に示せる、セクハラを受けた従業員が安心して相談できる環境を作る、セクハラ行為を抑制する効果があるといったメリットがあります。

まずは、以下のような点を、対策方針に盛り込みましょう。

【セクハラへの対策方針例】
 ● 会社のセクハラに対する基本的な考え方
 ● セクハラを受けた場合の相談窓口
 ● セクハラを行った場合の懲戒措置
 ● セクハラ防止のための教育・啓発活動

たとえば、東京エコサービス株式会社では、コンプライアンスハンドブックを通じて、セクハラを含むハラスメントの定義と禁止される行為について詳細に説明しています。ハンドブックでは、相手の立場で考えることの重要性を強調し、具体的なパワーハラスメントの例を挙げて、社員が理解しやすいようにしています。

※出典:東京エコサービス株式会社「コンプライアンスハンドブック その1」

このように、ハラスメントへの対策方針を明確にし、具体的な事例を示すことで、社員一人ひとりがハラスメントを行わないという意識を啓蒙できます。職場環境の維持に努めることが、セクハラを未然に防ぐ上で極めて効果的です。

ハラスメント対策窓口を設ける

会社は、セクハラを防止するためにハラスメント対策窓口を設けることが重要です。ハラスメント対策窓口は以下の役割を担います。

【ハラスメント対策窓口の役割】
 ● セクハラを受けた従業員からの相談を受け付ける
 ● 相談内容を調査し、事実確認を行う
 ● 必要に応じて、会社として対応を取る
 ● 相談者のプライバシーを保護する

専門知識を持った担当者による適切なアドバイスや、必要に応じた迅速な対応を行うことで、問題を早期に解決へと導くことが可能です。

たとえば、第一三共グループでは従業員の相談のしやすさを考慮して、社内外に複数の窓口を設置しています。具体的には本社の人事部に「専門担当」を設置し、顧問弁護士と連携した対応を行っています。これにより、当事者(相談者・行為者)にとっても信頼性の高い調査が行え、顧問弁護士との連携によって客観的・公正な判断ができるというメリットがあります。

※出典:第一三共株式会社「【事例発表】 第一三共グループのハラスメント対策」

社員にハラスメント研修を受けさせる

社員に対するハラスメント研修を定期的に実施することで、社員一人ひとりがハラスメントに対する正しい認識を持ち、ハラスメントを予防・対処するスキルを身につけられます。また、企業が積極的にこのような研修を行うことは、セクハラに対する企業の姿勢を社員に示すとともに、健全な職場環境の構築に向けた具体的な行動を示すことにもなります。

たとえばエクスプライス株式会社では、eラーニングと集合型の研修を組み合わせることで、ハラスメントに関する本質的な理解を深め、従業員がルールに縛られることなく、自然体で職場での対応ができるように努めています。ロールプレイングを取り入れた研修は、理論だけでなく実践的な知識の定着を促し、従業員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる職場環境を実現することを目標としています。このような取り組みにより、社内では「安心して働けるようになった」という声が増え、正しい知識の浸透が、ハラスメントの予防だけでなく、円滑なコミュニケーションの促進にも寄与していることが分かります。

※出典:TOKYOノーハラ企業支援ナビ「企業の取組事例」

『最低限の知識と対処法を身につける ハラスメント予防研修』について詳しくはこちら

まとめ

直接的な性的な内容を含む発言(「スリーサイズを教えて?」や「どんな下着を着ているの?」)や、身体的な特徴に関する不適切な発言(「胸が大きいね」「その服、セクシーだね」)は、セクハラ発言に該当します。

セクハラの判断では受け手の主観に加えて、一般的な女性労働者・男性労働者の感じ方を基準とする客観性も踏まえて判断されます。したがって、性的な内容を含む発言や、他人の性的自由や尊厳を侵害する可能性のある言動は控え、相手に敬意を払うことが大切です。

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