あまり景気のいい話が聞こえてこない最近の日本経済ですが、インバウンドビジネスだけは大変な活況を呈しているようです。実際、日本を訪れる外国人観光客がもたらすメリットは計り知れません。中国人の「爆買い」はもはや当たり前の光景となりましたが、黙っていても買ってくれる時代は長く続くはずもなく、これからは売り手側の努力や創意工夫がビジネスの成否を左右するといえるでしょう。
外国人相手のサービス業に従事する人たちに向け、その一助になればとまとめたテキストが『訪日アジア人へのおもてなし心理学』です。ただ、スペースや構成上の都合で掲載できなかった情報もあり、今回、このコラムで補完させていただくことにしました。テキストとは違った肩肘張らないテイストで、思わず誰かに話したくなるような、おもしろ、びっくりエピソードを中心に紹介していきたいと思いますので、気軽にお付き合いください。
内海 達志(うつみ たつし)さん略歴
1968年、札幌市生まれ。地元出版社勤務を経たのち、東京の中国語学校で学び、その後、湖南省長沙市へ。湖南師範大学に留学する傍ら、知人が経営する日本語学校で講師を務めた。中国渡航歴は50回以上。現在は主に中国の社会・文化・旅をテーマに、フリーライター、フリー編集者、フリー翻訳者として活動している。
主な著書は「中国『新語・流行語』小辞典―読んでわかる超大国の人と社会」(明石書店)、「狙った恋の落とし方。(非誠勿擾)オフィシャルガイドブック」(太陽)など。アイ・イーシーでは「やさしい中国語会話」「速習!接客中国語会話入門」「中国と中国人がわかる教科書100」コースを担当している。