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仕事や会社の自己紹介で盛り上がるアイスブレイクのネタ13選


初対面の緊張を和らげ、コミュニケーションをスムーズに進めるために欠かせないのが「アイスブレイク」です。特に自己紹介を取り入れたアイスブレイクは、参加者の個性や価値観を知るきっかけにもなり、関係構築や相互理解の第一歩として役立ちます。目的に合ったアイスブレイクを取り入れることで、その後の会話や議論も活発になり、全体の雰囲気が大きく変わるでしょう。
当記事では、自己紹介に活用できる13種類のアイスブレイクを紹介します。それぞれの目的や特徴、活用場面を分かりやすく解説しているため、初対面の場での緊張をやわらげたい方や、アイスブレイクのネタに悩んでいる方はぜひご覧ください。
アイスブレイクとは?

アイスブレイクとは、参加者同士の距離を縮めるために行うコミュニケーションを指します。直訳すると「氷を壊す」となり、氷のように張り詰めた空気を和らげ、場を温めるためのやりとりのことです。
主に使われるシーンとしては、採用面接・社内外のミーティング・新入社員研修・セミナー・営業商談などが挙げられます。特に初対面同士が関わるような場面では、アイスブレイクによって自己紹介や簡単な会話を交わすことで、互いの緊張がほぐれ、関係を構築しやすくなります。事前にアイスブレイクで打ち解けておけば、その後の議論や協働も円滑に進むでしょう。
また、対面だけでなく、Web会議やオンラインセミナーといったリモートの場でも、アイスブレイクは有効です。画面越しでは表情や雰囲気が伝わりにくいので、アイスブレイクで距離を縮め、参加者の参加意欲や集中度を高めましょう。
自己紹介ができるアイスブレイクのネタ13選

初対面の人同士が集まる研修やセミナーなどでは、参加者の緊張をほぐしつつ、自己紹介を行えるアイスブレイクがおすすめです。ここでは、自己紹介の要素を取り入れたアイスブレイクを紹介します。
共通点探しゲーム
共通点探しゲームは、参加者同士がペアやグループを組み、互いに会話を通じて共通点を見つけていくアイスブレイクです。共通点の例としては、出身地、趣味、好きな食べ物、誕生日月、学生時代の部活動などが挙げられます。会話を進めながらお互いの共通点を探し出し、最後に見つけた共通点を全体に発表します。
このゲームの大きなメリットは、共感や親近感が生まれやすい点です。特に初対面同士で緊張しやすい場面においては、自然なコミュニケーションの導入として効果的です。また、会話力のトレーニングとしても活用でき、発表の場を設けることでアウトプットの練習にもなるので、研修や新人教育にも適した形式です。
実は○○なんです
「実は○○なんです」は、自分の意外な一面や他人が驚くようなエピソードを共有する自己紹介形式のアイスブレイクです。たとえば、「実はバックパッカーとして20カ国を旅した経験があります」「実は高校時代に落語研究会に入っていました」といった意外性のある内容を発表しましょう。第一印象では分からない個性や特技、経験などが披露されることで、会話の糸口が自然と生まれ、より参加者同士が打ち解けやすくなります。
実施にあたっては、「実は~なんです」というフレーズを共通のフォーマットとして設定しておくと、参加者の発言につながります。
他己紹介
他己紹介は、ペアを組んだ相手の情報を聞き取り、それを自分の言葉で紹介する形式のアイスブレイクです。事前に質問項目を用意し、ヒアリングを行った後、ペア相手を全体に向けて紹介します。
他己紹介では相手に関心を持ち、しっかりと話を聞く姿勢が必要になるため、自然と傾聴力や要点をまとめる力が養われます。また、紹介される側も第三者の視点から自己を表現されることで、新たな発見があるかもしれません。
プレゼン力やコミュニケーション力の向上にもつながるため、ビジネス研修や学生向けワークショップなど、幅広い場面で活用されています。
人生グラフ自己紹介
人生グラフ自己紹介では、自身のこれまでの人生を表したグラフを作成し、その内容をもとに自己紹介を行います。横軸に年齢、縦軸にやる気や幸福感の度合いを設定し、記憶に残る出来事や転機を振り返って記入します。
単なる経歴の紹介ではなく、その人の価値観やモチベーションの源泉を可視化できる自己紹介です。作成には多少の時間を要しますが、じっくり自己分析する機会にもなるので、内省につながります。特に、自己理解を深めたい新入社員研修やキャリア研修において効果的です。発表後は質問タイムを設けることで、より理解が深まるでしょう。
足し算自己紹介
足し算自己紹介は、参加者が順番に自己紹介を行いながら、前の人の名前を加えて紹介していくアイスブレイクです。たとえば、1人目が「佐藤です」と言った場合、2人目は「佐藤さんの隣にいる鈴木です」、3人目は「佐藤さん、鈴木さんの隣にいる高橋です」と続いていきます。
足し算自己紹介の魅力は、参加者が前の人の名前を繰り返すことで、名前と顔が記憶に残りやすくなる点です。特に名前を覚えるのが苦手な人にとっては役に立ち、自然とグループ内の親近感を高められます。円形に並んで行うことで互いの顔が見やすくなり、より効果的に実施できます。
しりとり自己紹介
しりとり自己紹介は、直前に自己紹介を行った人の名前の最後の文字から始まる単語を使って自己紹介を行うアイスブレイクです。たとえば、「山田太郎(やまだたろう)」の次の人は「う」から始まる言葉を使い、「うどん好きな鈴木花子です」のように続けていきます。
自己紹介を行うときに即興力やユーモアが求められ、場が盛り上がりやすくなるでしょう。また、前の人の名前や紹介内容をしっかり聞いておく必要があるため、集中力や他者への関心も自然と高まります。特に少人数のグループやワークショップの導入としておすすめです。
GOOD&NEW
GOOD&NEWは、直近24時間以内にあった「良かったこと」や「新しく発見したこと」を発表するアイスブレイクです。このアイスブレイクは、ポジティブな内容を共有することで、場の雰囲気を明るくし、全体的に前向きな雰囲気になるのがメリットです。また、日常の中でその人が何を喜びと感じるかが分かるため、価値観や感性の違いを知る機会にもなります。
関係性がまだ浅い新入社員や内定者研修などでの使用が適しており、自己紹介と組み合わせることで参加者同士の理解が深まります。
NG自己紹介
NG自己紹介は、自分が苦手としているものやできないことを共有するアイスブレイクです。たとえば、「高いところが苦手」「方向音痴でよく迷子になる」「辛い食べ物が食べられない」といった内容が挙げられます。ネガティブに見える情報でも、場の共有によって共感や笑いが生まれるきっかけになります。
この手法の利点は、個人的な一面をさらけ出すことでパーソナルな距離が縮まり、互いに理解し合いやすくなる点です。特に初対面で遠慮しがちな場面では、NG項目に意外な共通点が見つかると打ち解ける要素にもなります。
ただし、過度にネガティブな内容や、他人の価値観を否定するような発言は避けるよう注意しましょう。また、発表後はポジティブなリアクションを意識することも大切です。
夢の自己紹介
夢の自己紹介は、「将来こうなりたい」「いつか挑戦したい」といった自分の夢や目標を語る形式のアイスブレイクです。たとえば、「世界一周をしたい」「自分の店を開業したい」「宇宙に行きたい」といった小さな願望から大きなビジョンまで幅広く共有されます。
この方法のメリットは、夢を語ることで前向きな印象を与えやすい点にあります。また、夢に共感したり応援したくなったりすると、参加者同士の関係性も深まるでしょう。
漢字一文字自己紹介
漢字一文字自己紹介は、自分の性格や価値観を象徴する漢字を一文字選び、その理由を説明する形式です。たとえば、「挑」という漢字を選んだ人は、「常に新しいことに挑戦し続けてきたから」と理由を語るといった具合です。
この自己紹介は抽象的な概念で自己表現を行うため、聞き手がその人の内面に関心を持ちやすい点にあります。さらに、漢字に込めた意味や経験を語ることで、個性がより明確に伝わりやすくなります。
日本語特有の「文字文化」を生かしたユニークな手法であり、語彙力や思考力が問われます。グループワークとして取り入れることで、互いの理解が深まり、会話の広がりにもつながるでしょう。
嘘交じり自己紹介
嘘交じり自己紹介は、本当の自己紹介に1つだけ「嘘」の情報を混ぜて発表し、聞き手がどれが嘘かを当てるというゲーム性のあるアイスブレイクです。たとえば、「出身は大阪」「週末はカフェ巡り」「剣道四段を持っている」「高校時代はチアリーダーだった」という4つの情報のうち、どれか1つが嘘という形式で自己紹介をします。
参加者の関心を引きやすく、クイズ感覚で楽しめる自己紹介です。また、嘘をうまく隠す工夫や、相手の言動を観察する楽しさもあり、会話のきっかけとして役立ちます。発表後に正解を明かしたり、理由を語ったりすることで、参加者同士の話題のきっかけにもなるでしょう。
バースデイ自己紹介
バースデイ自己紹介は、参加者がそれぞれの誕生月を明かし、同じ月の人を探して交流する形式のアイスブレイクです。参加者全体で誕生月を確認し合い、同じ誕生月のメンバー同士でグループを作ったり、順番に並んで自己紹介を行ったりします。
この手法の利点は、共通点がすぐに見つかりやすく、自然な会話の流れを生み出せる点です。また、最後に「バースデーライン」として生まれ順に並ぶことで、協調性やアイスブレイクの一体感も得られます。多人数での交流に向いており、会場全体を使った導入ワークとして活用できます。
ヒーローインタビュー
ヒーローインタビューは、ペアを組んだ相手に「成功体験」や「頑張ったこと」などをインタビューし、全体に向けてその内容を紹介するアイスブレイクです。聞き手は話を引き出すインタビュアー役となり、相手を讃えるような内容を共有します。
ヒーローインタビューを行うと、相手への敬意や共感が生まれやすく、全体の雰囲気を和らげる効果が期待できます。プレゼン力や傾聴力の訓練にもつながるため、リーダーシップ研修やチームビルディングの場にも適している手法です。インタビューを通して互いの強みや価値観を知ることができ、信頼関係を築けるでしょう。
アイスブレイクで自己紹介を行うメリット

自己紹介を取り入れたアイスブレイクには、参加者の心理的な壁を取り除き、その後のコミュニケーションや協働を円滑に進める効果があります。特に下記のような効果があるので、積極的に取り入れるとよいでしょう。
・緊張感がほぐれる 初対面の場では、多くの人が緊張や不安を抱えています。アイスブレイクとして自己紹介を行うことで、互いの人柄や関心事が分かり、空気が和らぎやすくなります。話しやすい空気を生み出し、安心してその場に溶け込むためにもアイスブレイクは重要です。 ・積極的な発言につながる アイスブレイクを通じて他者を知り、心理的安全性が確保されると、自分の意見を出しやすくなります。心理的安全性の高い環境では、安心して意見を出せるので、話し合いや意志の疎通がしやすくなるのが特徴です。また、アイスブレイクによって場に慣れることで、参加者の本来のパフォーマンスを引き出せる可能性も高まります。 ・お互いの理解が深まる 自己紹介を通じて趣味や価値観、経験などを共有することで、参加者同士の相互理解が進みます。共通点の発見や多様な背景への気づきが生まれ、人間関係の土台が築かれやすくなるだけでなく、深い対話への第一歩にもなるでしょう。 ・仲間意識が芽生える 参加者同士が互いを知り、会話を交わすことで、自然と一体感や仲間意識が芽生えていきます。特にチームで取り組む活動の前段階として有効であり、「自分はここに属している」という安心感とともに協働や支援の意識が高まります。 |
アイスブレイクのNG事項

アイスブレイクはさまざまなメリットがある一方で、やり方を誤ると場の空気を悪くしたり、進行の妨げになったりするリスクもあります。アイスブレイクで良い雰囲気をつくるためには、避けるべきNG行動や内容を事前に理解しておきましょう。
ここでは、アイスブレイクを実施する際に注意したい代表的なNG事項を紹介します。
時間を決めずにだらだら続けてしまう
アイスブレイクはあくまで本題に入る前の準備運動のようなもので、時間をかけすぎると本来の目的がぼやけてしまいます。参加者が楽しく盛り上がっているからといって延々と続けてしまうと、肝心の研修や会議の時間が圧迫されるだけでなく、集中力が低下する可能性もあります。
ファシリテーターはきちんとタイムキープを行い、スムーズに本編へ移行できる流れを設計しておきましょう。
目的を明確にしないままアイスブレイクを行う
なんとなく場を和ませようという曖昧な目的でアイスブレイクを始めてしまうと、参加者は「なぜこれをやるのか」が分からなくなってしまいます。
導入時には一言でも良いので、「緊張をほぐすため」「意見交換を活発にするため」など、どのような意図でアイスブレイクを行うのか説明しておきましょう。目的が明確であるほど、その後の進行にも良い影響を与えます。
参加者に合っていない内容を選んでしまう
アイスブレイクの内容は、その場の雰囲気や参加者の属性に応じて適切に選定する必要があります。たとえば、初対面の多い場では過剰な自己開示が必要なテーマは避けたほうがよく、反対に親しい関係性がある場合には少し踏み込んだテーマでも盛り上がる可能性があります。
事前に参加者の年齢層や立場、関係性を把握し、状況に合ったアイスブレイクを選びましょう。
避けたほうがよい話題を取り上げる
アイスブレイクの話題選びでは、避けるべきテーマを意識することが不可欠です。特に、政治・宗教・学歴・年収などの話題は、価値観の違いや偏見を招くおそれがあるため不適切です。
一方で、アイスブレイクに適した安全で会話が広がりやすいテーマとして知られているのが「木戸に立てかけし衣食住」です。これは「気候・道楽(趣味)・ニュース・旅・家庭・健康・仕事・衣類・食事・住まい」に関する話題を指します。誰もが話しやすく、共通点を見つけやすい領域なので、安心して話題に出せます。
まとめ
自己紹介を含んだアイスブレイクを行うことで、緊張をやわらげ、発言しやすい空気を作るだけでなく、チームの一体感や心理的安全性の向上にもつながります。アイスブレイクを活用すれば、その後の議論や学び、協働がより活発になるでしょう。
ただし、どのようなアイスブレイクを行うかは、目的や場の雰囲気、参加者の属性に合わせて考える必要があります。また、実施の際は時間配分に注意し、本来のミーティングやセミナー、面接に影響が出ないようにしましょう。
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