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創考喜楽

スケジュールとタスクの連動のしかた

KNOW-HOW

時間の決まっていないスケジュールがタスクと考える

手帳の中には、To Doリストが独立したページに設けられているものもあれば、スケジュール欄に設けられているものもあります。スケジュール欄に設けられているものは、その日に「やるべきこと」「やりたいこと」を書き込むことが想定されています。

 

つまり、その日に「やるべきこと」「やりたいこと」でありながら、やる時間はまだ確定していない、もしくは空き時間に処理するようなこと、であるわけです。時間が決まっていないため、スケジュール欄に書き込むことはできません(時間を決めるのもいいですが、スケジュールが窮屈になります)。しかし、その日のどこかで「やらなければいけないこと」ですから、その日の欄に書かれていることが理にかなっているわけです。

 

これが独立したページだけの場合は、スケジュール欄のページとTo Doリストのページの両方を見比べる必要がでてきます。独立したページだと、「やるべきこと」「やりたいこと」の全貌が期日にかかわらず見渡せるメリットがありますが、スケジュールとの連動性には、やや欠けるといっていいでしょう。ただし、1日のスケジュールに時間の確定できる予定があまりない職種で、さまざまな期限を持つタスクが混在している場合には、タスク中心の管理にした方が仕事の全体像や進捗がよく見えるということもあります。その場合は、独立したTo Doリストのページを中心に使っていくといいでしょう。

 

一方、1日のスケジュールに時間の決まった予定がある程度入ってくる場合は、独立したTo Doリストのページから、その日にやるべきタスクをその日のスケジュール欄のTo Do欄に転記していくという方法もあります。

 

一見、手間がかかるようですが、「やるべきこと」を吟味してその日に必ずやるという意志を固めるという意味では、決してムダな作業ではありません。スケジュールに空きがあまりなければ、翌日のToDo欄に転記することになりますし、どうしても今日やらなければならないとしたら、スケジュールの調整をして時間をやり繰りするしかありません。

 

どうやり繰りするかは難しいところですが、延期できるものは延期する、時間を短縮できれば短縮する、残業する、早出する。いずれにしても、何も考えずにその日に突入するよりは、はるかに準備ができることになります。

 

独立したページのTo Doリストは使わず、最初からスケジュール欄のTo Doリストにダイレクトにやるべきことを書いていくという方法もあります。「あ、思い出した」レベルのことまで含めると、メモに近いものになります。ポイントは終わったらしっかりとチェックすること。終わっていないものは翌日に繰り越さなければなりません。

 

 

 

タスクのデッドラインを自分で決めることで集中力を高める

 

タスク管理における優先順位を判断する際によく迷うのは、重要度と緊急度の兼ね合いです。重要性も緊急性も高いタスクを最優先するのはいうまでもないでしょう。重要性も緊急性も低いタスクは後回しになります。これはことによってはやらなくてもいいことになるかもしれません。

 

問題は、重要性が高く緊急性の低いタスクと重要性が低く緊急性の高いタスクではどちらを優先するかです。個人レベルではどうしても緊急性の高いタスクを優先しがちですが、緊急性だけに左右されるなら、重要性は考慮しなくてもいいことになってしまいます。本来は重要性の高いタスクが優先されるべき、あるいは時間をかけて質の高いアウトプットにすべきなのですが、緊急性に気を取られて、それよりも重要でない仕事に押されて、時間がなくなったりしてしまうのです。そうしているうちに緊急性が低かったタスクも緊急性が高くなってしまい、あわてて着手するか、そうでなければいつまでも放置されるという悪循環が生まれるのです。

 

これを防ぐために、タスクのデッドラインを設定します。デッドラインはそのタスクそのものの締切とは別に、自分で「いつまでに終える」と決めるデッドラインです。もちろんそのタスクそのものの締切より前であることは前提ですが、自分のスケジュールの中にタスクを落とし込んでいく際には、自分でデッドラインを定めることによって、集中的にタスクに取り組むことができるのです。重要性の高いタスクは、前倒ししてデッドラインを設定し、時間に余裕をもって作業にあたれるようにします。

 

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