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創考喜楽

手帳を使った目標の立て方

KNOW-HOW

目標なくして達成はなし

仕事においてもプライベートにおいても、目標を明確に定めるということは非常に重要です。それは自分の人生をどう生きるかというテーマでもあるからです。

 

日々に流され自分を見失う――。歌のフレーズではありませんが、それはなんと空しいことでしょうか。一度しかない人生なら、毎日を楽しく、やりがいを感じながら、いきいきと過ごしたいと誰もが思うでしょう。充実した毎日を送るためには、自分は「こうありたい」「こうなりたい」という目標を立てることが有効です。目標は人生の目的でもあります。目的に向かって具体的に行動することが生きる手応えであり、喜びでもあるわけです。

 

もちろん、人生の目的といっても、遠大で崇高なものでなくてもかまいません。たとえば「1年間で5kgダイエットする」ということでもいいわけです。それを漠然と「もう少し痩せたいなあ」と思っているだけでは、毎日は変わらないし、結局、痩せることはできないのです。

 

漠然と思っているだけでは、はかない夢物語ですが、手帳を活用して目標を立てることによって、その実現に向かって今日からでも第一歩を踏み出すことができます。

 

目標をいつも身近に置く

 

まず、手帳のノート(メモ)ページにあなたの目標を書いてみましょう。今月の売り上げ目標でも将来の夢でも、「こうありたい」「こうなりたい」というのが目標です。やや太めの筆記具で、思いをこめて力強く書きましょう。もし、そこですぐに言葉にならないなら、その目標はまだ形になっていません。あなた自身にもまだよくわかっていないということです。こういうときは、多少明確でないとしてもまずは、ムリにでも言葉にしてしまいましょう。書き込んだらじっくり眺めてみます。ほんの少し、前進した気がしないでしょうか。こうしているうちに目標が明確に形づくられていくこともあります。

 

しばらくは手帳を開く時に、必ずそのページを見るようにします。スケジュールを確認するついでに、メモをとるついでに、To Doリストをチェックするついでに。そうすると一日に何度も目にすることになります。移動中でも、打ち合わせ中でも、いつでも見ることができる。これが簡単なようですが、大きなポイントになります。

 

手帳に書き込む前のあなたと比較してみてください。その目標がそれほどいつもあなたの近くにあったでしょうか。手帳に書くことで、あなたは常に目標を意識することになり、目標に向けて努力をしていくことができるようになります。

 

 

 

目標は具体的なものにする

もちろん、目標を立てるだけで、それが実現されるわけではありません。上司に提示された目標をそのまま書けば実現できるというなら、それは魔法の手帳です。毎日、眺めているだけで実現できるわけでもありません。なぜ実現するかというと、それは実現のために行動するからという以外にありません。

 

では、どのように行動するかということになりますが、その前に、もう一度あなたが手帳に書いた目標を見返してみましょう。その目標が漠然としたものであれば、まだ実現するためのパワーを十分に持っていません。目標は、実現した状態をしっかりとイメージできるものでなければならないのです。具体的なイメージであれば、実現するために何をすればよいのかも、容易にそこから読みとれるのです。

 

漠然とした目標を具体的なものにするためには、「いつ」「どこで」「何を」をはっきり定義します。「将来、家を建てる」とか「資格を取ってキャリアアップする」というような目標の立て方では、なかなか達成するのは難しいでしょう。というのも、その内容が示されていないからです。それはまだ漠然とした思いであって、自分自身の中でもまだ明確な目標になっていないということです。それだけではなかなか道筋が見えてきません

 

具体的であれば行動すべきことが見えてくる

 

では、「将来、家を建てる」「資格を取ってキャリアアップする」は、どうすれば目標になるのでしょうか。たとえば、「10年後、都内に一戸建ての家を建てる」「来年○月に行われるファイナンシャルプランナーの試験に合格して資格を取得する」とすると、どうでしょうか。10年間でいくら資金を貯めればいいのか、都内の一戸建ての相場はいくらなのかなど、いろんな課題が見えてきます。試験までに何日あるのか、今の自分の知識はどんなレベルなのか、合格するためにはどんな勉強をどの程度すればいいのか。

 

このように行動するために必要な情報を集めることで、目標を実現するための行動計画の基本ができてくるわけです。もちろん、そうやって調べるべきこと、調べた結果も手帳に記入していきます。

 

もしかすると、都内に一戸建ては難しいというデータが集まるかもしれません。しかし、そうして課題が明確になれば、何か手段はないだろうか、と考えることができます。「将来、家を建てる」ところからさらに具体的なイメージの目標を立てることによって、行動をスタートできるわけです。

 

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