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【環境家計簿】地球の資源は私たちの財産です

KNOW-HOW

環境家計簿って聞いたことがありますか?

 

地球環境問題の中でも、現在、とりわけ地球の温暖化の問題が課題となっています。その主要な原因は、二酸化炭素の排出量の増加にあります。二酸化炭素は、私たちの生活の中からも多く排出されています。つまり私たちの生活を少しでも見直したり、気をつけたりすることで、二酸化炭素の排出量を減らすことができるのです。

 

しかし、「気をつけよう」と思っても、なかなか継続することは難しいものです。そこで考え出されたのが、「環境家計簿」というツールです。これは、普段の省エネ活動の中で、なんらかの数値目標を定めて、それをひとつのルールに基づいて実行していくためのものです。

 

省エネ活動を生活の中で継続的に実践するうえで便利であり、個人レベルでの環境保護へつながるものとして期待されています。みなさんも環境家計簿についての理解を深め、地球という私たちの「家」を守るために、限りある財産「環境」の使い方を改めましょう。

 

あなたの環境との付き合い方は?

 

環境家計簿は、1980年に「新しい家計簿」という名称で、盛岡通氏をはじめとする大阪大学の研究グループにより提唱されました。1981年には、滋賀県大津生協の有志グループにより琵琶湖の環境保全を目指して「暮らしの点検表」が作成されており、これが国内最初の環境家計簿といわれています。その後、各地の自治体や生協、民間企業など種々の団体によって、さまざまな環境家計簿が作成されてきました。

 

国としても、環境家計簿には注目しています。1996年には、環境庁版環境家計簿が作成されました。1995年9月に、環境庁に「地球温暖化防止のためのライフスタイル検討会」が設置され、家庭部門における地球温暖化防止対策のひとつとして作成されたものです。その後、環境省へと変わった後も、形を変えながら継続して提供されています。

 

この環境家計簿では、消費者が楽しみながら、また、家計費の節約を励みとしながら、自然に環境に配慮したライフスタイル、特に地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を少なくするライフスタイルに変えていくことが目指されています。具体的には、電気、ガス、ガソリンなどのエネルギーや水道の使用量やごみの量を、環境家計簿をつけるそれぞれの個人がチェックすることにより、家庭生活において排出される二酸化炭素の量が計算でき、同時に家計の節約にもひと役買うような工夫が盛り込まれています。

 

 

環境は、省資源・省エネルギー活動を求めている

 

私たちが、資源・エネルギーを必要とする限り、エネルギーを供給する側の問題として、エネルギー資源の調査、確保、採掘など、エネルギー資源そのものに関する問題と、その他に、効率よ
く生活関連エネルギーを作る技術や、それを配給する技術などを追求することも求められます。

 

その一方、エネルギーを使用する側の問題として、いかに有効に、ムダ使いなく利用していくかが求められます。エネルギーを使う側の意識は重要で、国レベルで省エネルギーがうまく進むと、大型発電所数カ所分のエネルギーを生み出したのと同じほどの効果があるといわれています。こうしたことからも、使う側から、いかに省エネルギーをおこなえるかがポイントとなってくるのです。

 

 

省エネルギーを実行するといっても、成果が実感できないと、それを続けていくことは難しいでしょう。具体的な数値が示されることにより、自分自身がどの程度の省エネルギーを実践できたかがわかれば、より励みとなるかもしれません。このような活動のために利用できるのが、「環境家計簿」や「エコライフチェックシート」です。

 

「mottainai(=もったいない)」という意識を持とう

 

今まで私たちは、より快適で便利な生活を追求し、その結果、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会となってきました。しかし、もうご存じのように、このような社会は、さまざまな面で地球環境問題を引き起こす原因となっているのです。また石油などの資源を含め限界が見えてきています。

 

私たちはこうした大量消費型の社会から脱却しなければなりません。たとえば、昔はお茶などは水筒に入れて持っていきませんでしたか?それが今では手軽にペットボトルのお茶を買ってしまってるのではないでしょうか。スーパーなどで買い物をしたときにもらうレジ袋も同様です。これではゴミが増え、ゴミの処理の能力が限界になるというように、環境にとってはよくない行動なのです。不要なものは作らない・買わない、資源のリサイクル・中古品の活用といった循環型の社会への転換が求められているのです。

 

ケニア共和国の元環境副大臣であり、環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性ワンガリ・マータイ氏は、2005年に来日した際に「もったいない」という日本語を知り、これを環境を守るための共通語「mottainai」として広めることを提唱しました。

 

 

3R活動=消費削減(Reduce)、再使用(Reuse)、資源再利用(Recycle)の精神が「mottainai」という言葉に込められていることに感銘を受け、世界に通じる環境標準語にしようとしたのです。この言葉と精神が世界中に広まれば、地球環境問題だけではなく、テロや戦争の抑止にもつながると考えています。

 

できるところからやってみよう!

 

地球環境問題は、解決が難しい問題であるといえますが、難しい問題だからといって、そのまま放置して済むわけではなく、近い将来、人類全体の生活に大きな影響を与えはじめると考えられます。そのため、この問題に目を背けるのではなく、積極的に関わっていかなければならないのです。

 

しかし、環境問題の大きさを知ってしまうと、「自分一人の努力ではなにも変らない」と、及び腰になってしまうかもしれません。そうしたときこそ、私たち一人ひとりが、地球環境問題解決のためにどのような取り組みができるかを、考え直さなければいけません。

 

ここで紹介した環境家計簿も、私たち一人ひとりが実践できる、ひとつの方法です。環境家計簿は国や多くの都道府県でも準備されています。小さな行動でも、それをみんなでおこなえば、大きな効果となって現れます。すぐに大きな効果を求めるのではなく、地道に可能性のある対応策を、少しずつでもコツコツと継続していくことが大切なのです。

 

 

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