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創考喜楽

01:メモをこまめにとる人はなぜ仕事ができるのか

KNOW-HOW

メモ上手は仕事ができる!?

 

ビジネスパーソンである以上、まったくメモをとらない人はいないでしょう。しかし、同じ状況でもメモをとる人ととらない人がいます。また、同じ状況で同じようにメモをとっていても、後でそれをうまく活用できる人と活用できない人がいます。

 

そう、メモ上手・メモ下手という違いがたしかに存在するのです。では、メモ上手とメモ下手の差はどこにあるのでしょうか。それは、根本的なメモのとらえ方の違いです。基本的にメモとは「忘れないために」とるものです。しかし、メモをそれだけのものととらえると、メモする・しないの判断がどうしても甘くなってしまいます。

 

 

実はそうではなく、メモとは「そこから何かが始まる重要なポイント」を記録し、忘れないようにするためのものなのです。そうとらえると、アポイントやキーワードなどをもらさず記録する意味が見えてきますし、そこから行動や思考を展開する活用法も見えてくるでしょう。

 

 

また、仕事が忙しくなると、アタマの中は自分で思っている以上に混沌とし、流動的になります。つまり、見えない部分が非常に多くなるのです。メモを取ることは、アタマの中を整理し、見えないものを見える状態にすること、つまり「見える化」することでもあります。そのためにも、言葉としてポイントとなることを書き出すことこそ“メモ”になってくるのです。

 

こうした意識の違いこそ、メモ上手とメモ下手の違いを生み出すのです。その積み重ねはやがて、仕事の成果や効率にも差を生み出すといっても過言ではないでしょう。

 

 

 

認識・思考・記憶のプロセスを強化する

 

メモは単純なようですが、実は意外と高度なものです。情報の重要なポイントやエッセンスを判断して拾い上げ、それをキーワードや言葉の組み合わせで凝縮する、しかもそれを瞬間的な判断で行う――あらためて考えてみるとかなり複雑です。

 

しかし、それは逆の言い方をすれば、特別なことではなく、脳がものごとを認識したり理解したりするプロセスそのものだともいえます。それをメモとして形にすることで、よりはっきり意識することができる、思い出すためのインデックスにすることができる、というわけです。つまり、メモをとることは、認識や思考、記憶のプロセスを強化する行動だともいえるでしょう。

 

メモを取りつづけていると、自然と情報の内容を要約する能力が備わってきます。人の話を聞いていても、文章を読んでいても、ふとアイデアが浮かんでも、その要点、ポイントが自然と浮かび上がってくるようになるのです。

 

使えるメモをとり続けることで、あなたは認識や思考、記憶の訓練をしているともいえます。メモをとるということは、実用的な効用とともに、そんな効果もあるのだということを意識してみましょう。

 

メモすることによる好循環のサイクルとは

 

メモしたおかげで忘れずにすんだ、というのも、メモの大きな効用です。それだけでも十分に価値のあることです。

 

しかし、より積極的にメモをとるようになると、さまざまな情報の要点を自分のものにしていくことができます。それまで大半が通り過ぎるだけだった情報を、ガッチリとつかむことができるようになるのです。そのことによって、情報を見る目も変わってきます。意識してつかもうという目で情報に対するようになるのです。それがさらに多くの情報をキャッチするようになり、というように良い循環が生まれます。

 

そのうち、さまざまなアイデアも思い浮かぶようになってきます。とったメモを眺めているうちに、新しいひらめきも浮かびます。メモがメモを呼び、どんどん広がっていくような状態です。頭の中もスッキリと整理されていくようです。気がつけば、あなたは仕事のできる人になっています。情報をつかみ、コントロールし、新しい発想を生み出す好循環のサイクルが身についているからです。

 

そんなにうまくいくのかなあと思うあなたは、まず、とにかくメモをとることからはじめてみてください。

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