研修企画のあれこれを
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研修制度の作り方・進め方

Vol.2集合研修を成功させるためのポイントは?

研修を行う目的を把握・共有する

研修は、企業からのメッセージを的確に伝える役割を持つ一方で、研修そのものが、受講者のニーズに合ったものでなければなりません。企業がいくら教育体系を充実させたり、教育担当・上司が努力をしても、受講者自身がやる気にならなければ効果は上がりません。

研修は往々にして、教育を提供する側の希望や期待ばかりに目が行きがちです。テーマや内容も決まりきってしまい、受講者にとっては「つまらなく」「意味がない」形だけのものになっているケースも散見されます。それでは、せっかく時間と労力をかけているにもかかわらず、お互いにとってマイナスです。

そうならないために、研修を企画・運営する側は、「毎年やっているから」「この役職にはこの内容の研修が恒例だから」といったように前年踏襲で考えるのではなく、変化する時代や新たに発生するニーズをとらえながら、受講者が本当に必要と感じられる研修を実施することが求められるのです。

まずは、実施するそれぞれの研修について、最低限以下のポイントを押さえておきましょう。

① 研修の目的をきちんと把握する
研修の目指すゴールをはっきりさせることが、なにより重要です。それがぼんやりしていると、何をどこまで教えるのかがわからなくなります。また、限られた研修の時間の中で、あれもこれもと詰め込むことはできないので、目的を明確にしてテーマや手法を絞り込む必要があります。
② 研修の目的は、受講者にも明確に伝える
研修の目的については、運営側や講師だけではなく、受講者にも明快かつわかりやすく伝えて、しっかり理解してもらうことが重要です。目的は、漠然としたものではなく、出来る限り具体的に、明確に伝えます。受講者が目的を理解していないと、「どうしてこんな研修を受けなければならないのか」「この研修に意味はあるのか」という疑問や不満をもち、研修に身が入らなくなってしまいます。
③ 研修の効果をイメージしておく
さらに、研修を受講したことで、受講者に今後どうなってほしいのか、どういう効果を期待しているのかということも、イメージしておく必要があります。たとえば、一般的な新入社員研修で考えてみると、これから顔を合わせていくであろう社内外の人に失礼がないように接することができたり、仕事をしていくうえで、主体性をもって取り組んでもらうことを期待しているということです。
④ 職場のメンバーに好影響を与えるきっかけになる
研修後は、職場に戻って実践していきます。そこでは、これまでとは違う仕事の仕方を試してみたり、職場のメンバーに働きかけるようなことも出てきます。そうした受講者の行動が刺激となって、職場によい影響を与えることができます。研修に参加した従業員の意識が高まり、学んだことを職場メンバーと共有することで職場全体のレベルアップにもつながります。

研修効果を高めるには演出や工夫が大切

「聴いていてつまらない」というのはもちろんですが、逆に「ただ楽しいだけ」の研修も、あまり結果が残りません。効果的な研修にするためには、研修の進め方や、受講者を飽きさせない演出などに工夫を凝らして、受講者を惹きつけることが重要です。

また研修は、講師が一人で数十名の受講者を相手にするため、受講者の多くは受け身になってしまいます。そのため、受講者を飽きさせず主体的に取り組めるような工夫を取り入れていくようにします。教育担当も講師も、受講者の人数にかかわらず、一人ひとりと対話し、育成に関わっているという意識を持って接していくことが大切です。

受講者を惹きつけるための工夫には、次のようなものがあります。こうした要素を含めて実施するとよいでしょう。

① 受講者にとってのメリットを挙げる
研修前に受講者が個人的に得られるメリットを挙げることで、研修に意識を向けさせます。企業や部署にとってのメリットだけでなく、個人にとってプラスとなることもきちんと伝えます。
② 受講者だけでなく上司にも協力してもらう
業務が忙しい現場では、部下を研修に参加させることに対して抵抗を感じる上司もいるでしょう。そのため、受講者の上司へも、研修の目的や部署にとってのメリットを伝え、受講者を快く研修に送り出してもらえるように協力を促しましょう。そうすることで、受講者も変に気を遣うことなく、研修に集中することができ、職場に戻った後の実践も活発になります。
③ 自社の事例を取り入れてもらうよう依頼
さらに、研修を受講したことで、受講者に今後どうなってほしいのか、どういう効果を期待しているのかということも、イメージしておく必要があります。たとえば、一般的な新入社員研修で考えてみると、これから顔を合わせていくであろう社内外の人に失礼がないように接することができたり、仕事をしていくうえで、主体性をもって取り組んでもらうことを期待しているということです。
④ 職場のメンバーに好影響を与えるきっかけになる
自社の身近な具体例や、講師の体験談、失敗談などを伝えてもらうと、イメージがしやすく、受講者の記憶に残りやすくなります。そのため、講師との事前の打合せでは、自社の事例やよくあるケースを具体的に伝えるようにしましょう。

2019年2月28日 公開