第11回:夏休み
今、大学は夏休みです。大好きなシーズンです。一番長い休みですから。今月はアメリカの大学の夏休みについて書きたいと思います。
大学によって夏休みの長さは違いますが、2ヶ月以上のところが多いようです。6月下旬から9月までが夏休みの大学が多いようです。ノースウェスタン大学は6月中旬から9月中旬までおよそ3ヶ月間が夏休みです。1年が4つの学期に分けられているクォーター制をとっている大学の夏休みは比較的長いようです。学期中は授業や多くの課題、テストなどでかなり緊張した状態で過ごすため、緊張から解きほぐされる夏休みをみんな心待ちにしています。
夏休みの大学は普段のにぎわいがウソのように静かです。学生の多くはキャンパスを離れています。学部生の多くは自分の実家に帰っています。彼らの多くは寮に入ったり、大学の近くのアパートに住んでいたりします。そのため、夏休みを利用して、実家に帰るのです。また、長い休みを利用して、旅行にでかける学生も多いです。車で全米を周遊したり、カナダのほうに北上したり、メキシコ方面に南下したりとのんびりと時間を使った旅行を楽しんでいるようです。
夏休みの間、学部生たちが大学を離れるため、寮はからっぽになります。その寮を利用して、サマースクールを開いている大学もあります。ESLやTOEFLなどの英語のプログラムや、補講のような特別なセッション、これから大学・大学院に入学する人のためのプログラムなどが用意されています。英語のプログラムには誰でも参加できることが多いので、アメリカに留学を考えている人は参加してみるのも良いかと思います。アメリカの大学や寮の雰囲気が分かります。
さて、大学院生はどのように夏休みを過ごしているのでしょうか。留学生の多くは夏休みに自分の国に帰ります。春休みが10日間ぐらいと短いので、長い夏休みを利用して帰国する留学生が多いようです。僕も7月から8月の中旬まで日本に帰っていました。
また、学会にも行ったりします。学会の多くはこの時期に開かれるのです。僕は6月末にボストン郊外のロウェルというところで開かれた学会に行ってきました。ルームメイトのガブリエルはデンマークまで行って自分の研究を発表していました。学会に出ると最新の関心がどこにあるのかが分かったり、同じような研究をしている人に出会えたり、大きな刺激があります。
その他は、自分の勉強を進めるために多くの時間を使っているようです。インターンで企業で働く学生もいます。インターンは実際に働く雰囲気が分かったり、現場でどのようなことが求められているのかが肌で感じられたりして、これも大きな刺激になるようです。
日本とアメリカでは夏休みの過ごし方にはそれほど大きな違いはないようです。ただ、日本の大学よりも学期中に与えられる課題が多いため、夏休みの貴重さも増すようです。長いけれども貴重な夏休みをどう使うかは大きな楽しみです。
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