◆年金はいくら受け取れるのか?
公的年金の受給資格を得ても、いくらの年金を受け取れるかは1人ひとりの加入状況によって違ってきます。
年金の受給額に関係してくる主なものは、・加入期間、・納めた保険料、・加入制度の種類の3つの要素です。
国民年金から支給される老齢基礎年金は保険料が定額ですので、加入期間の長さ(加入月数)だけで年金額が決まります。同じ加入期間の人は誰でも同じ年金額になるということです。満額を受け取れるのは40年加入した場合で、年額約80万円(月額7万円弱)です。最低の25年加入の場合は、年額約50万円しかもらえなくなります。
一方、上乗せ年金である厚生年金や共済年金は、加入期間と納めた保険料の2つで年金額が決まります。
加入期間が長く、納めた保険料が多いほど、受け取れる老齢厚生年金や退職共済年金が多くなります。給与が高い人ほど天引きされる保険料が高くなりますから、納めた保険料が多いとは、給与が高い人ということと同じです。平均月給25万円の人より、平均月給35万円だった人のほうが年金額が多くなるということです。
また、同じ月給でも、厚生年金より共済年金のほうが多くなるしくみになっています。ちなみに、現在の平均的なサラリーマンが受け取る老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計額は20万円前後です。
なお、年金額は毎年改定されますので、実際にもらえる金額は受け取るときになってみないと確定しません。しかし、物価スライドによって支給水準(年金の価値)は維持されていきますので、現時点の年金額で維持できる生活費はそのまま維持できると考えて差し支えありません。
老後生活費がいくら不足するのかといった目安は、現在の年金額と現在の生活費の関係でそのまま考えればよいということです。
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