◆マーケティング競争戦略

刻々と変化する市場の環境の中で、企業がどのようなマーケティング戦略をとればいいのかについては、決して一つの正解はありませんが、指針として示されたものがあります。 業界の競争環境における企業の位置づけは大きく四つに分けられ、それぞれとるべき戦略の方向性は以下の通りです。
@リーダー
 業界におけるトップ企業です。さらなるシェア拡大に加えて、市場そのものの規模を拡大するように動きます。そのために新たな顧客開拓を行ったり、製品ラインを増やして幅広いニーズに対応するための戦略をとります。

Aチャレンジャー
 トップ企業に続く2番手、3番手の企業です。リーダーの地位を何とか奪回しようと努力し続ける企業です。日本の自動車業界で言うと日産、ホンダ等です。リーダーの守備範囲のなかでも競争を挑める特定の分野に特化し資源を集中して市場を獲得したり、またリーダーとは差別化した製品やサービスによって市場シェア拡大を狙います。

Bフォロワー
 リーダーに追随するだけの経営資源を持たずにシェアはチャレンジャーよりも低く、市場における自社の存続に重点をおく企業です。余分なコストや手間を最小限におさえ先行企業の戦略に追随し、その一部の市場を確実に獲得するという方向をとります。

Cニッチャー
 リーダーをはじめとする先行企業が見逃している、もしくはわかっていてもその市場規模等の理由で手を出さない市場をターゲットにして独自の市場を獲得している企業です。ニッチャーは独自の製品やサービスにより、市場でつかんでいる固定客のニーズに効率的にかつ柔軟に対応し、他社の参入を防ぎます。

 自社もしくはその中での事業単位が競争市場においてどのポジションなのかを把握した上で、効率よくかつ効果的なマーケティング戦略を実行していくことが重要です。

弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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