◆個人情報の漏えいが及ぼす影響とは?

 個人情報の漏えい事故や事件が発生した場合に、どのような影響が考えられるでしょうか。
  たとえば、通信販売を行っている企業において、10万件の顧客情報の漏えいが起きた場合を考えてみましょう。顧客情報の漏えいが発見された場合、まず顧客に対し事情を説明しお詫びをする必要があります。この際に、郵送でお詫び状を送付したとすれば、送料だけを考えても1件あたりの郵送代を80円としてこの例の場合には10万件の顧客情報の漏えいなので、800万円の送料がかかります。さらに、個人情報の漏えい事件の場合には、漏えいした情報の内容により金額は異なりますが、お詫び料を支払うケースも少なくありません。顧客一人ごとに1千円のお詫び料を支払うとすると、この例の場合、1億円もの費用を支払うことになります。さらに、個人から慰謝料を求める請求されるがあった場合、多額の賠償金を支払うことになる可能性もあります。
  このように個人情報の漏えい事故や事件が発生すると、企業は莫大な金銭的なダメージを受けることになります。
 また、個人情報の漏えいは、ニュースなどで大きく取り上げられることも多いため、企業の社会的な信用を大きく低下させることになります。社会的な信用の低下による損害を、具体的な金額として表すことはできませんが、顧客の減少や企業の株価の下落につながります。さらに、原因の調査や顧客からの苦情への対応といった作業のために、最悪の場合には業務を一時停止しなければならない倒産ということもあります。企業にとって、今まで築き上げた顧客の信用をなくすということは、他の何かで穴埋めできるものではありません。その上、一度なくした信用を取り戻すということは、顧客の信用をマイナスからプラスに転じさせることであり、ゼロから信用を築き上げていく以上に、困難なことなのです。このように、個人情報の漏えい事故や事件は、事件を起こした企業にとって存亡の危機につながるほどの影響をもたらすものなのです。

弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

株式会社アイ・イーシー 東京都千代田区飯田橋4-4-15
All Rights Reserved by IEC
本サイトのコンテンツの無断転載を禁止します