最近よく聞くデリバティブ(金融派生商品)って何?

 デリバティブ(金融派生商品)とは、株式、債券、通貨など従来の金融取引から派生してできた金融商品のことで、前項の金融・商品先物もデリバティブの一例です。

 ヨーロッパでは、デリバティブの起源は意外に古く、古代ギリシャまでさかのぼるそうです。古代ギリシャではオリーブの豊作と凶作を見込み、実る前に圧縮機を使う権利をあらかじめ売買する取引があったといいます。

 しかし、今日のデリバティブの先進国はアメリカ。1972年にシカゴにあるマーカンタイル取引所が国際通貨先物市場を創設しました。情報処理技術の発展で複雑な計算が瞬時にできるようになったことが誕生の大きな要因です。その後、通信技術が発展し世界の市場が回線でつながったことで爆発的に規模を拡大しました。

 デリバティブは、「先物」「先渡し」「オプション」「スワップ」の4つの手法を使って、為替、債券、商品、株式などの金融商品を組み合わせて取引します。先物は将来の価格を現時点で定めて売買契約をする取引で、手数料はかかるものの、貿易決済の為替リスクを回避する手段となります。オプションは「選択権」の意味で、金融商品を将来に一定の価値で売買する権利そのものを取引することです。買う権利(コールオプション)と、売る権利(プットオプション)の2つがあり、権利を行使することも放棄することもできる点が、先物取引とは異なっています。スワップは「交換」の意味で、固定金利と変動金利、あるいは円とドルなど異なる債権や債務を交換する取引のことです。

 デリバティブは少ない資金で大きな取引ができ、また企業の貸借対照表に財産(負債)として記載されません。このため、本来はリスクを回避する目的が、投機手段として拡大しており、企業の隠れ巨額損失となる恐れがあります。


弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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