◆国債と外債の違いは

 国債とは、国が歳入(収入)を補うために発行する債券のことで、正式には国庫債券といいます。郵便局、銀行、証券会社、生命保険会社などほとんどの金融機関で買うことができ、しかも「定期預金より3倍ほど利率がよい」と一般にいわれるため、最近の国民への販売高はうなぎ登り状態にあります。とくに郵便局では2000年中に2兆5000億円分の販売を見込むほどです。

 国債には利付国債と割引国債の2種類があります。利付国債は半年後とに利息を受け取るもので、割引国債は利息分をあらかじめ差し引くもの。また、満期までの期間によって長期国債、中期国債、短期国債に分かれます。国債は国が発行する債券だから、「絶対に元本保証」と思いがちです。しかし実際には、途中で売却すると、そのときの金利水準によっては元本を割り込むこともあります。金利が上がると過去の国債は売れなくなり、そのため価格が下がってしまうからです。

 一方、外債(外国債権)とは外国で発行される債券の総称で、政府が発行する国債や一般企業が発行する社債のことです。日本企業が外国で発行したり、外国企業が日本で発行したりしています。払込み金、利息、戻ってくる元本がどの通貨建てかによって4種類に分類されます。

 〇円建て債券(通称・サムライ債):すべて円建て。
 〇外貨建て債券(通称・ショーグン債):すべて外貨建て。
 〇デュアルカレンシー債(二重通貨債):払込金と利息は円建て、元本は外貨建て。
 〇リバース・デュアルカレンシー債(逆二重通貨債):払込金と利息は外貨建て、元本は円建て。

 日本人が買う場合は円建て債券であれば問題はありませんが、その他の債券では為替リスクが発生するので注意を要します。


弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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