◆プッシュ技術
プッシュ技術(Push Technology)とは、ユーザーが求める情報を、ユーザーが操作することなく自動的に配信するシステムで、いわば、インターネット上での放送型サービスといえます。情報の提供側から情報を「押し出す(push)」ことから、プッシュ技術と呼ばれています。これに対し、通常の、ユーザー側からアクセスして引き出す方法を、プル型(pull type)といいます。因みに、Pullとは「引く」という意味です。
プッシュ技術は、アメリカのポイントキャスト社が、インターネット上でのニュース配信「Point Cast Network」を始めてから、注目されるようになりました。その後、マリンバ社が、アプリケーション・ソフトの更新サービス等に利用するようになりました。また、現在では、インタネット・エクスプロ−ラやネットスケープ・コミュニケータなどのブラウザ(ホームページの閲覧ソフト)には、プッシュ機能が組み込まれています。
利用方法としては、まず、ユーザーが自分の欲しい情報の種類や配信の条件(定期・不定期等)をプロバイダー(接続業者)等に登録します。プロバイダーは、各Webサイト(Webコンテンツの管理・発信者)から必要な情報を集め、各ユーザーの指示に応じて、情報を配信します。利用する情報としては、天気予報、株価・外国為替相場、主なニュース、プロ野球の結果等のスポーツ情報、商品情報などさまざまで、毎日決まった時刻や、毎週決まった曜日、また情報が更新されるごとにと、条件もさまざま選べます。また、企業では、顧客に対する新製品情報や各種案内の配信(ダイレクト・メールとしての利用)、社内向けの人事や行事案内の配信などに利用されています。
このように、プッシュ技術は便利な要素をもっていますが、インターネットへの常時接続を必要とするため、普及にはまだ少し時間がかかると考えられます。
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