◆栄華の歴代王朝

中国の4千年とも5千年ともいわれる悠久の歴史は、激動の近現代史とコントラストを描きながら、静かに佇んでいます。古くは紀元21世紀以前の伝説の時代から、「夏」、「商(殷)」、「周」、「秦」、「漢」と、次々王朝が取って代わるドラマがありますが、ここに到って、世界史では、漸くキリストが生誕します。

日本人のファンも多い「三国演義」の舞台になる三国時代は、「西漢」に始まる漢朝が「東漢」に終わった後、紀元220年に始まり、ご存知「魏」「呉」「蜀」の争いの後、「晋」が立ちます。山西省の略称を今も「晋」といいますが、現在の省都「太原」以東、河北省にあったためです。その後「南北朝」と呼ばれる時代があり、南朝は「宋、斉、梁、陳」、北朝は「北魏、東魏、北斉、西魏、北周」と、王朝を譲ります。589年になると、「隋」が興ります。日本はちょうど飛鳥文化や天平文化が花開こうという前段階でした。

隋に引き続き、日本からも使節が出され、最先端の文化を盛んに持ち帰ったことで馴染みがある「唐」の時代がやって来ます。約三百年続く唐代は日本の奈良時代から平安前期に当たり、日本は文化的に大きな影響を受けながら国風文化を築き始めた頃です。

907年に「唐」が終わると「五代」に入ります。「五代」は「後梁、後唐、後晋、後漢、後周」の五つの王朝から構成された時代で、この王朝は短く、960年になると「宋」が興ります。「宋」は比較的安定した王朝で「南宋」と「北宋」に分かれ、1279年まで続きました。

その後は「遼」「金」「元」という漢民族以外の為政者が統治する時代が1368年まで続きます。日本はその間に平安時代も鎌倉時代も終わり、時代は室町へと向っていました。

1368年、漢民族は「明」王朝を建て、1644年までおよそ300年間の治世をすることになりますが、1616年、北方狩猟民族系の満州族の「清」に取って代わられます。日本はこの頃、安土桃山時代が終わり、江戸時代初期に入っています。文化の爛熟期を迎え1911年、中華民国が建国されますが、国共内戦を経て1949年10月1日、中華人民共和国がされて今に到っています。

弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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