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「つながりと感謝」が幸福への近道

KNOW-HOW

前回では、幸福感が高い人の特徴である「幸せの四つの因子」、

1.「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)
2.「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)
3.「あなたらしく!」因子(独立とマイペースの因子)
4.「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)

を紹介しました。

 

今回からは、それぞれの因子に焦点をあてていきます。

最初は、「つながりと感謝」の「ありがとう!」因子です。この因子を高めるためには何をすればよいか、どのようにすれば実践できるのかについて、理解を深めていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)を高め、幸福感を向上させるために必要なこと

 

 

人に感謝をすること

 

 

人は、「ありがとう」と感謝されると嬉しくなり、幸せな気分になります。さらに突き詰めていくと、幸福感は人に感謝されるよりも、誰かに感謝をしているほうが高いことがわかりました。

実際に、「今日一日あった感謝していること」を、就寝前に3 個書き留めてもらい、これを一ヵ月続けるという実験を行いました。その結果、実行した群と何もせずに普通に暮らしていた群を比べてみると、毎日、一ヵ月間、感謝している群のほうが「幸福度」が高いという結果があります。

これは、感謝をすることによって、自分がどのようなメリットを得ているのかに気付かされるからです。人に感謝されるというのは、確かに、自分の存在意義や、自分の行為の正当性、役に立ったのだということを確認することはできます。しかし、そうして得る幸福感よりも、自分が他人によってどのようなメリットを受けているのかを確認することができたほうが、より幸せになれるということです。

 

 

 

 

 

  • 実践するために

 

 

人に感謝をすることができる人は、他人との関わり方についても、あまり構えずに気軽に相談ができるなど、人付き合いのハードルが低い傾向が見られます。
人とつながることで、自分自身の心が安定し、幸せを感じるということは、多くの人が自分自身の経験から知っていると思いますが、それは親しい友人や家族など、大切な人と接しているときばかりではないのです。
たとえば、コンビニの店員や宅配便の配達員、飲食店で隣り合わせた人など、見ず知らずの人でも、あいさつや笑顔を交わしたり、前向きな会話をすることによって気持ちが上向くことがありませんか? 相手が知らない人であっても、人と関わることで幸福感は高まります。

 

 

人とのつながりを広げること

 

幸福度を高め、仕事や人生の充実感を得るために、どのような人とのつながりを求めていけばいいのか考えていきましょう。 
いま、あなたには、どのような「友人」がいますか? あるいは、どのような人とつながりがありますか?

結論から先に言ってしまうと、私の幸福研究では、友人の数が多いことよりも、いろいろな職業、年齢、国籍、性格など、多様な友人がいることのほうが「幸福感」が高い傾向にあることがわかっています。
多様な友人がいるから幸せなのか、幸せだから多様な友人がいるのか、どちらが原因で結果なのかはわかっていません。が、少なくとも仕事だけのつながり、趣味だけのつながりではなく、仕事、趣味、地域と様々な人と親密につながっていくことが、幸せの第一歩であるということです。

 

 

  • 実践するために

 

 

仕事だけのつながり、趣味だけのつながりではなく、仕事、趣味、地域と様々な人と親密につながっていくことが、幸せの第一歩です。

 

しかし、そうは言っても、多様な友人を持つというのも意外と難しく、他人に積極的に関わっているという人でも、その交友関係を客観的に見てみると、価値観が似ているので一緒にいると心地良いとか、皆、同じ職種だから話が合うとか、狭い範囲にとどまってしまっていることがよくあります。確かに、そのような関係性で心の安定は図れると思います。

 

もちろん、多様な人とつながっていくことは、困難にぶつかることが前提ではありませんが、不愉快な思いをするのが嫌だからと自分の価値観にとどまり、殻を破れずにいては、多様な人とのつながりを通して得られる新しい世界に出会える機会を逃し、発想も偏ってしまうということです。

日本人には、相手を尊重する思いやりの精神や、「あなたと私が共有できるこの時間を大切にしましょう」という、「一期一会」の精神があります。相手の世界への好奇心や相手の世界を尊重する思いから広がる人間関係は、自ずと多様になっていくはずです。

 

 

親切な人になること

 

人に親切にするという行為は、幸福度に大きく影響します。
内閣府の調査によると、社会貢献活動に関わっている人のほうが、そうでない人よりも「幸福度」が高く、また、「貢献活動に関わりたい」という気持ちはあるけれど、「方法がわからない」とか「時間に余裕がない」という人は、実際に活動をしている人よりも少し幸福度が下がります。さらに、社会貢献活動に関わりたいと思っていない人が、最も幸福度が低いということがわかっています。
要するに、自分のことよりも、まず他人の利益を大事にする利他的な心を持っている人のほうが、幸福度が高いということです。
実際、人に親切にすると幸せな気分になれることは、経験からも知っている人は多いと思います。たとえば、電車でお年寄りに席を譲るといった小さな親切でも、自分自身の気持ちが上向きます。

 

 

 

 

  • 実践するために

 

 

ボランティア活動は大上段に構えて立派なことをやろうとすると、難しくなるものです。社会貢献活動に慣れていない人は、最初は、身近なところから始めてみるとよいでしょう。
たとえば、地域の自治会活動やお子さんのPTA 活動、会社主催の清掃ボランティア活動へ参加するなど、人の役に立てることは意外と身近にあるものです。
あるいは、毎日、最低一回は誰かに親切にしようと心がけて行動してみるのもいいでしょう。最初から行動に移せなくても、困っている人を見つけられるようになれば、利他心は育っています。何か人の役に立つことを、自らすすんでやってみようと思うことが、社会貢献の第一歩です。その気持ちで、家族や友人、職場では同僚や上司、取引先などに接していくと、関係性がよりよい方向に変わったり、新たな発展につながったりして、自分自身の幸福度が高まっていきます。

 

 

まとめ

「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)を向上させるには、

 

  1. 人とのつながりを大切にすること
  2. 多様な人と関わること
  3. 人の役に立つよう実践すること

 

が大切です。

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