一方で、アメリカではまだ同性の結婚は連邦レベルでは認められていません。サンフランシスコ市がそれを認めて、裁判で違憲の判決が出たのがニュースになりましたね。保守的な地域では依然として同性愛は社会的には望ましいことではないという認識は根強く残っています。ニューヨークやロサンジェルス、サンフランシスコなどの一部の地域を除いては、まだまだアメリカはとても保守的です。いまだにアメリカの中学生男子の自殺の最も多い理由は同性愛です。自分がゲイだということが分かり、それに悩むわけです。
ただし、そんなアメリカでも日本と比べれば、はるかに社会はオープンです。アメリカにいたときには大学院の同期など身近にゲイやレズビアンがいました。有名な男性の教授がある日いきなり女性になったということもあります。イギリスではまわりにカミングアウトしている知り合いはいませんが、同性愛者はかなり多いといわれています。スリムでかっこよく、オシャレな男の子の多くはゲイではないかというほどです。観光案内所に行けば、ゲイやレズビアンのためのガイドブックがちゃんとあります。そのおかげか、僕もよくゲイと間違えられます。
日本ではまだまだかミングアウトするのには大きな勇気と覚悟が必要でしょう。まして、同性愛者であるということをカミングアウトしたとすれば、職種によっては昇進の可能性に大きな問題が出てくるところもあるかもしれません。あるおじさんが、「日本人は同性愛が少ない人種なんだ」なんて言っていたことを聞いたことがあります。これはオオウソです。
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