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結婚を |
真剣に考えている貴方に贈る |
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雨村 幸親 |
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結構いろいろな人と出会っていて少しの間交際はしてみるのだけど、結局長続きすることなく終わってしまう。
ひとりぼっちでいるのはイヤだから、なんとか恋人を見つけようとするのだけれどなかなか見つけることができない。
いまつきあっている人はいるけれど、どうもいまいちピンとこなくてもっと素敵な人がいるような気がする。
こんな悩みを抱えている人は、実は共通の問題点を抱えている可能性が高いのです。
その問題点とは....「一人でいるということを選択できない」ということ
一人でいることを選択する?私は一人でなんていたくないし、そんな選択するなんてバカみたい。あなたはもしかするとそういうかもしれません。しかし、逆説的ですが「一人でいたくない」と考える人ほど、結果的に一人でいる期間が長くなってしまうことが多いのです。
なぜならそのようなタイプの人は「一人でいる」という選択肢をそもそも持っていないので、一人でいる状態にものすごい恐怖と孤独を感じてしまうからなのです。
もちろん、自ら望んでひとりぼっちでいたいと考える人はまれです。
私も今この原稿をカフェで書いています。なぜならひとりオフィスで原稿を書いているよりも、たとえ知らない人でも周りに人がいるところの方が何となく落ち着くし、楽しいからです。(難点は隣に座っている人の連れている犬がじっと私のことを見つめていることが気になって、集中できないことでしょうか(笑))
そんなことはともかく、だれでもひとりぼっちでいることは寂しいしできることならば誰かと一緒にいたいと考えるのは当然の事です。しかし、「一人でいる」という選択肢を持っている人と「一人でいることができない」という人では大きな差があります。
なぜなら「一人でいる」という選択肢を持っている人は必要であれば一人でいることができますが、そもそもその選択肢を持っていなければ一人でいる状態に大きな不安と恐怖を感じてしまい、なんとかしてその不安を”誰か”もしくは”何か”で埋めようとしてしまうからです。
昔、「寂しい女は太る」という本が話題になったことがあります。その筆者によれば寂しい人はその不安を食べることで埋めようとするので、結果的に体重が増加してしまうと言うのです。
寂しいと本当に体重が増えるのかという真偽はともかく、この考え方は「一人でいることに耐えられるかどうか」にも当てはまります。
一人でいることが耐えられない人は予定がぽっかり空くことをとても恐れています。だから週末に予定がないとなんとか友達と連絡をとって遊びに行こうとしたり、恋人がいない状態が耐えられずともかく手近にいた人に”飛びついて”しまうこともあるわけですね。しかし考えてみれば、だれもが常に「最良の出会い」に恵まれるということはありえません。
今つきあっている恋人と別れたとたん、もっと素敵な人と運命的に出会う?もちろんそんなことが起こらないとは言い切れませんが、それならば道を歩いていたら偶然隕石にぶつかる方がまだ確率は高いかもしれません。
たとえあなたがどれほど運に恵まれた人だとしても、そうそう都合良く物事は運ばないでしょう。そうなればどこかでインターバルというか、素敵な恋人がいない空白期間ができてしまうのは避けることができないのです。
もしそんな空白期間にあなたが「一人でいる」ことを選択できたらどうでしょう?
「ああ、まあこんな時もあるね。まあ、そのうちまたいい出会いがある」とのんびり構えて、つきあっているときはできなかった自分がやりたいと考えていたことをやってみたり、以前の恋愛をふまえて、なぜうまくいかなかったのかを考えることもできるでしょう。
その空白期間は1日かもしれませんし、2年かもしれませんがいずれにせよ自分で一人を「選択」している限り、心には余裕があるのでまた違う出会いをじっくり吟味することもできます。また以前の失敗もスタディ済みなので次の恋愛はもっとうまくやることもできるでしょう。
しかし! もし、あなたが「一人でいることを選択できない」としたら?
あなたはともかく一人でいることができないので、ともかくぽっかり開いた空白期間をなんとか埋めようとするでしょう。友達を執拗に追い回し週末ごとに遊ぼう!遊ぼう!と誘いまくったり、たまたまその時に言い寄ってきた人とつきあってみたりもします。
(また、残念なことに失恋したての人を狙って言い寄ってくる人も多いのです)
そんなこんなでともかく「空白」は埋まりますが、所詮それは応急措置です。やがて友達からは邪険にされるようになり、勢いでつきあった恋愛がうまくいく可能性は....ほとんどありません。
そして何よりも困ったことは、以前の恋愛を振り返ることができないので結局同じ失敗を繰り返すことになることです。ともかく空白期間なしで次の恋愛に飛び込むのですから当然と言えば当然ですが(笑)以前の恋愛がうまくいかなかったのは、そもそもあなたが選ぶ相手のタイプを間違えているのかもしれませんし、あなたのつきあい方にも何か問題があったのかもしれません。
(もっともほとんどの人が別れた理由は相手にあると思いたがるものですが...このことに関してはまた別の機会に書きます)
それからもう一つ、空白期間がないということは「運命的な出会いを見逃す」ことになりかねません。ともかくあなたは空白を埋めるためになんだか忙しいのです。どうしても”手っ取り早く”と考えるのであれば、いままで知っている人や知っている仲間の方が手っ取り早いのですからどうしてもそこに注力してしまい、手間のかかる新しい人との交流や、いままで注目したことのないコミュニティなどに顔を出す暇はありません。
でも...そもそも昔から知っている人たちの中で素敵な出会いがあるのであれば、もう出会っているのでは?
それでもつい手軽さに負けて「昔の恋人」や「なんとなく自分に気がある異性の友達」とばかり会ってしまうことになるのです。
もうおわかりですよね?
「一人でいることを選択できる」ということは裏を返せば「誰かと一緒にいることも選択できる」ということです。あなたは自ら選択したのですから、それを撤回しようとすればいつでもできるのです。
しかし、一人でいることがガマンできない人はそもそもその選択肢がありません。運命に翻弄され恐怖感に駆られて川に流される落ち葉のようにぐるぐると振り回されます。なぜならともかく目先の安心感をえるために走り回ることに一生懸命で、冷静な判断力を失ってしまっているからなのです。考えてみてください。
確率的に言えば空白期間があることがむしろ自然で、それがないということは逆に言えば「何か無理をしている」ということなのです。
だからむしろ積極的に「一人でいること」を選択してみましょう。
どのみちそうしている間にまた次の出会いは訪れるのですから、その空白期間をむしろ積極的に愉しむようにするのです。
ちなみに「一人でいることを選択」することができるかどうかは生まれ持った性格ではなく、一種の訓練の成果です。
本当はどのような訓練をすべきかを書きたいとおもったのですが、そろそろページがつきたのでまた別の機会に書きたいと思います。
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