「ホテルでありながら、倶楽部であること。」重厚さと上品さを持ち合わせた場所で、人々との新たな関係を構築する時空間を提供しているリゾートトラスト。その事業は多岐に渡り、中期5ヵ年経営計画の先駆けとして海外事業も本格始動しています。グループシナジーの最大化を目指し、業界のリーディングカンパニーとして、さらには会員制事業を大きな柱とした倶楽部文化確立に向けて、新規事業にも取り組んでいます。
今回はそのリゾートトラストで人事担当として、社内講師としても活躍されていらっしゃる伊勢さんにお話をお伺いしました。
研修効果の重要性
私が、研修担当者(社内講師)として思う事は研修効果についてです。研修後、数日はいいのですが、その後、元に戻ってしまい、効果が続かない、或いは受講しても結局何も変わらないといった声を相変らず耳にします。私達は「気づき」「動機付け」を情報提供し、行動変容が起こるように研修を実施するのですが、変化が見えなければ、その「気づき」や「動機付け」にインパクトがなかったと捉えがちです。
いい研修だった、ここで学んだ手法で職場を活性化させます等、いい意見ももらえるのですが、目に見えて行動変容があったと評価された事は少ないです。
OFF−JTで集まった受講者は普段の環境と違う場所で研修を受講します。メンバーも普段顔を合わせているメンバーとは違います。研修後、セルフエスティームが高くなった人の行動・発言が職場の人達とがうまく噛み合わないとすると、それは職場全体のセルフエスティームが低く、個人の意識が高くなっていてもそれを飲み込んでしまい、効果が出ないといった事になっているのではないかと、最近思うようになってきました。「職場環境」が研修効果に影響を与えている可能性は否めないと思います。
人には「重要感」「有能感」「好感」があり、お互いが重要で、有能で、好きであるといった事を認識しながら働くことができれば、格段に生産性が上がり、活気が出ます。
サーバントリーダーシップ
最近、個人の成果主義や目標達成評価が企業の査定方法に取り入れられています。相反に、サーバントリーダーシップという考え方があります。組織の為に他者を助けるマネジメントですが、
他人に手柄を取らせる手法、自分の手柄にせず、人の手柄を助ける行為はその人と自分で2倍の力にもなります。そして手柄を上げた人は助けてくれた人に感謝します。そういう行動をお互いに続けていれば、お互いが味方になり、成果を上げる素晴らしい組織になるはずです。サーバントリーダーシップを根付かせる事は組織力を向上させるのです。(※)
芽(個人)が伸びようとしても土壌(組織)に最低限の栄養がなかったら・・芽は伸びるどころ枯れてしまいます。「個」を考える時、「組織」にも目を向け、管理者が職場環境を整える(メンバー全員が高いセルフエスティームでいる)事ができれば個人の「研修効果」ももっと発揮されるものと思います。
※IEC通信教育「2〜3年目研修講座」
テキストP67〜P69から要約引用
どうもありがとうございました!
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