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各界の一言居士のみなさんに、日本を、企業を、そして我々ビジネスマンを“よく”するために、
“最近アタマにきていること”を、リレーで綴っていただくコーナーです。 |
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◇第26回のゲストは
株式会社レゾナンス代表取締役
近藤正純ロバート(こんどう まさずみ ろばーと) 氏
(略歴)
1965年米国サンフランシスコ市生まれ。1988年慶応義塾大学経済学部卒業。日本興業銀行に入行し、債券営業、融資営業、事務企画、営業本部企画、人事部企画等を担当。同行在職中に米国コーネル大学経営大学院に留学(MBA)。1997年株式会社プロメシアス研究所(現株式会社インターカルチャー)を設立し、取締役に就任(現任)。1998年有限会社レゾナンス(現株式会社レゾナンス)を設立し代表取締役に就任(現任)。クルマ・バイクのフリーマガジンaheadプロデューサー。 |
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「いいなー。ぼくもまたバイクに乗りたいんですよ。これでも若い頃は峠を攻めたりして、かなりヤンチャだったんですよ」
「そうなんですか。だったらリターンライドしたらどうですか?」
「いやー、奥さんが許してくれなくてね・・・」
ヤフーオークションでわずか5万円で買ったYAMAHA SRX250 に跨っている僕と知人のオトコとの会話だ。奥さんとどう話したのかをきいて唖然とした。曰く、
「家計も苦しいからバイクはムリだよね?」
「そうね」
「やっぱりバイクは危ないかな?」
「そうね」
これで奥さんが反対しているのだという。最終的な意思決定を相手に委ね無意識にリスク回避し、責任転嫁していることに気づいていない。ではなぜ、あきらかにダメだと言われるように話しをしていながら、他人には「僕も乗りたいんですよ」と言うのだろうか?オレは自由であることを捨ててはいないんだ、というポーズをとっているのだろうか。いずれにせよ、言っているだけでいつまでたっても行動に移ろうとしない。会うたびに「乗りたいなー」と言われるとだんだんにイライラしてくる。大した金額でもないのだから、乗りたいなら乗れ、乗らないなら乗りたいと言うな、と言いたくなる。クルマ・バイク雑誌を始めてから、こういうオトコたちがいかに多いかを感じさせられるようになった。いつからオトコたちが決断・行動をしなくなったのか、と思っていたところある雑誌の編集長から興味深い話をきいた。
「バブル時代まではオトコもオンナも決断力にそれほど差はなかったんですよ。ところがその後の10年で大きな差ができた。就職氷河期で苦労し、就職後はオトコたちとの競争にもまれ、結婚・出産するのかそれとも仕事を続けるのか、とオンナたちは次々と正解のない難しい決断を迫られ続け大人になっていった。かたやオトコたちはその間、同じ会社に勤めつづけ、とくにバブル崩壊後は大きなリスクをとることは悪と教えられてきた。何もしないほうがいいという時を過ごし、大きな決断を迫られることなくきてしまった。これがオトコとオンナの情報収集力、決断力、行動力に雲泥の差を生んでしまったんです・・・」
なるほど、だから決断力のある奥さんに何事も決めてもらうことになったのか。子供のままの日本のオトコたち。このままでいいはずはない。
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