我々、株式会社スクウェアでは、今年5月よりインターネットを利用するオンラインゲーム「ファイナルファンタジー11」を提供している。おかげさまで評判は上々で、その結果、米国・中国・韓国・台湾など既にオンラインゲームが普及している国々の企業からも多くの引き合いが来ている。
オンラインゲームは、コンピュータにインターネットを接続している一人一人のユーザーから毎月1000円から1500円の使用料をいただくというビジネスモデルが一般的だ。当然だが、成功の是非は接続人数の大小ということになる。お隣の韓国では、国を挙げての高速ネット整備が功を奏し、数百万人のオンラインゲーム人口を誇っている。
「それに比べてわが日本は何だ! もう頭にきた」のは数年前で、「最近」頭にきたことではない。中国ではまだ、インターネットの整備は途上である。しかし、上海を筆頭に沿岸部で着実に進んでいる。6千万人のインターネット人口で、早くも登録人数が数百万人を数えるゲームが登場している。ごく近い将来、数千万規模のものが現れるであろう。
日本の人口を1とすると、中国のそれは10.05、韓国0.37、台湾0.17である。日本人が嫌われながらも、また様々な問題を先送りにしてきたために景気が一向に回復しなくても、何とか土俵際で持っているのは一つにこの一億2千万人の人口という名の「資源」があるからである。
しかるに、現在の出生率はいったい何なのか? 1.3台がこの数年間続いている。2人の男女から1.3人しか生まれてこないのであるから、当然人口は減少する。現人口を維持するためには、2.08が必要といわれている。一方、子供がほしくてもできないために、いわゆる不妊治療を受けている夫婦が25万組。今まで保険を適用してこなかったことが不思議であるが、やっとその動きが出てきた。ところがである。「不妊は病気でない。」という理由で適用を認めるべきではない、という意見が強く坂口厚生労働大臣もややトーンダウン気味。
きっとこういう意見の人たちは、目に見えないものは認めない、頭の固い人であろう。ストレスであれ、子宮内膜症であれ、何かの異常な原因があるから子供ができないのだ。そんな悪平等の国だから、産める能力のある人たちでさえ、「一人でいいや。」となるのだ。景気をすぐに回復できないのであれば、せめて子供を望む人たちの切なる思いを手に届くものにしてもらえないか?
お偉いさん方?このままでは、2,050年には一億人を切りますよ!
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