世界を視野に入れたグローバルマインドを養成する
彼を知り己を知れば百戦殆からず―グローバル人材への道
2012年、新講座「GLOBAL BUSINESS SENSE&METHOD」が開講します。
本講座の著者、グローバル人事組織マネジメントコンサルタントの篠崎正芳さんにグローバル人材教育の現状についてお話しを伺いました。
また、使う日本語の質も変化することが多く、言葉が具体的で論理的になる傾向が強いです。
 特に非英語圏の拠点では、今目の前にある問題を解決し、ビジネスを前進させるためには、「言語」の習得以外の方法を真剣に考えなければいけません。「言語」を習得することを社員に求め続けることは間違いではありません。しかし、社員のグローバル化という点で「変化」がどれだけ起きているか? ということは再考する価値があると思います。つまり、「言語」の習得が「理想解」だとすると、世界仕様の「思考と行動」を“日本語で”身につけていくことが「現実解」になります。「現実解」に向けて努力する中で言語に関心が高まれば、言語の習得に励めばよいのです。そのような状態になれば、言語の習得スピードもきっと速まります。
 ですから今回の講座は、「言語」の習得という「理想解」ではなく、「思考と行動」に変化を起こす「現実解」に焦点を当てています。

Q-4 詳しくはテキストに書かれていると思いますが、グローバル人材育成の要諦とはどんなことか説明いただけますか?
 
  1つ目は、自分を知る、です。つまり、世界でユニークだと言われる日本人の思考と行動の「特性」とその「原因」を正しく理解し、気づきを深めることが大切です。日本人にとって当たり前でも世界の人にとってそうでないことがたくさんあるのです。
 2つ目は、相手を知る、です。つまり、外国人の思考と行動の「特性」とその「原因」を正しく理解し、気づきを深めることが大切です。多くの日本人は、2つ目については勉強しようとしますが、1つ目が意外とウイークポイントです。自分にとって当たり前のことを質問されたとき、「そんなの当たり前でしょ!」「そんなこともわからないの?」と本能的に感じてしまい、相手に具体的に、そして論理的に、丁寧に説明することができる日本人は大変少ないのです…そして、多くの場合は、日本人が正しくて、相手が間違っている、という感情が伴ってしまうのです。
 3つ目は、世界仕様の「思考と行動」を自分の中に新たに取り入れる、です。特殊性の高い「思考と行動」だけで、世界の人たちと「誤解」「軋轢」を少なく対等に対話することは大変難しいです。実はまず、世界で勝負できる「思考と行動」を“日本語”で取り入れることが重要なのです。ビジネスやマネジメントの重要な場面では、「言語」の壁は、通訳を活用して乗り越えればよいのです。本講座では、このことを「2枚目の思考・行動CD」をインストールする、と呼んでいます。さらに、このアプローチでグローバル人材を目指す道筋を「ルートY」と呼んでいます。言語習得の呪呪縛を解く現実的なルートで、誰でもチャレンジできるルートでもあります。

Q-5 最後に、篠崎さんが日本人のグローバル教育に情熱を持って打ち込まれている「原動力」は何でしょうか?
篠崎正芳(しのざき まさよし)
株式会社J&G HRアドバイザリー代表取締役社長
グローバル人事組織マネジメントコンサルタント
1963年生。兜x士銀行、外務省在外公館派遣員、全日本空輸梶Aマーサー・ヒューマン・リソースコンサルティング且謦役兼グローバル人事戦略コンサルティング代表などを経て、2007年より現職。人事組織マネジメントのグローバル化・現地化を現場重視で支援する数少ない日本人グローバルコンサルタント。海外拠点における人事制度構築、企業文化浸透活動、海外赴任前後研修(実践的多文化マネジメントトレーニング)をはじめとする各種トレーニング、アセスメント&コーチングなどを中心に活躍中。日本国内および海外でのセミナー、講演、寄稿多数。
【著作】『世界で成功するビジネスセンス』(単著、日本経済新聞出版社)、『中国進出企業の人材活用と人事戦略』(共著、JETRO)、『実践Q&A 戦略人材マネジメント』(共著、東洋経済)、『取締役イノベーション』」(共著、東洋経済)。米国ICF認定コーチ。

 これについては、3つあります。
 まず、日本人が世界のさまざまなフィールドでもっと活躍してほしい、世界の人からもっとリスペクトされてほしい、という「願い」です。
 次に、研修やコンサルティングをとおして様々なクライアント企業を支援させて頂いている中で、人の「思考と行動」やマネジメント実務に実際の「変化」が起きてきていることです。プロのコンサルタントとして仕事をしている限り、「実変化」は最大の励みになります。
 最後に、私自身、学生時代から約30年(苦笑)、自分自身のグローバル化にコミットしチャレンジし続けている中で、世界観や人生観が変化し、日々、「楽しい!」と感じることができていることだと思います。(了)
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