◆マーケティングとは?

そもそも「マーケティング」とは、どういう意味なのでしょうか?

 マーケティングという言葉を、PRや宣伝活動、販売、また時には調査と同じ意味で使う場面が時折見受けられますが、これらの要素はマーケティングの一部にしか過ぎず誤った認識です。マーケティングの定義は、これまで多く述べられてきましたが、マーケティングの第一人者と言われる米国フィリップ・コトラーは、「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセスである。」と定義しています。

 これを企業の活動側に立って表現すると、「対象とする顧客のニーズを探り、それに合致するモノやサービスを、適正な価格で、適正なチャネルで提供することで、売上や利益を創出するための仕組みづくりである」と言えます。

 また、米国の著名な経営学者であるピーター・ドラッガーは「マーケティングはセリングを不要にすること」と述べています。つまりマーケティングとは、売ることではなく、「売れる仕組みづくり」なのです。

 現在、IT(情報技術)をはじめとするテクノロジーの進歩をはじめ、社会を取り巻く環境はこれまでにないめまぐるしいスピードで変化しています。そしてそのような中、顧客のニーズも大きく変化しています。マーケティングは、そのような変化に継続的に対応しながら、儲かる仕組みづくりを行うための活動であり、今後企業の勝ち残りの上でますます重要性は高まっていくと言えます。

 そして、マーケティングの考え方は、業種や企業のサイズに関わらず不可欠であることはもちろん、公的団体や学校、自治体、NPO等あらゆる組識に必要なものであり、その基本を身につけることは、社会人にとって不可欠だと言えるのです。

弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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